专利摘要:
本発明は、バイオフィルムと闘う方法であって、バイオフィルムとアルギネートオリゴマーとを接触させることを含む、方法を提供する。バイオフィルムは、有生物又は無生物の表面上のものであってよく、医学的及び非医学的な使用及び方法の両方が提供される。一態様では本発明は、被験体におけるバイオフィルム感染の治療又は予防における使用のためのアルギネートオリゴマーを提供する。別の態様では、本方法は、非生物の表面上のバイオフィルムと闘うために(例えば消毒目的及び洗浄目的のために)使用され得る。
公开号:JP2011505340A
申请号:JP2010534533
申请日:2008-10-24
公开日:2011-02-24
发明作者:エドヴァル オンソイェン;ロルフ ミュルヴォルド
申请人:アルギファルマ アイピーアール エーエス;
IPC主号:A01N63-00
专利说明:

[0001] 本発明は、バイオフィルムと闘う方法に関する。特に本発明は、生物及び非生物の表面上のものの両方を含むバイオフィルムと闘うための、特定の種類のアルギネート(alginate)、特に或る特定のアルギネートオリゴマーの使用に関する。したがって、バイオフィルム感染と闘うための、又は無生物の表面上におけるバイオフィルム形成と闘うための、例えば消毒目的及び洗浄目的のための、医学的及び非医学的な使用及び方法の両方が提供される。本発明は、或る特定のアルギネートオリゴマーがバイオフィルムと相互作用し且つこれを妨害することができるという、驚くべき発見に基づく。]
背景技術

[0002] 一般的な用語ではバイオフィルムは、(グリコカリックスとしても、当該技術分野で既知である)細胞外ポリマーのマトリクスにより取り囲まれる微生物の集合体又はコミュニティである。これらの細胞外ポリマーは、典型的には多糖類、とりわけ生物自身が産生する多糖類であるが、他のバイオポリマーも含有し得る。バイオフィルムは典型的には表面(不活性であっても、生きていてもよい)に付着しているが、バイオフィルムが互いに又は任意の接触面で付着した微生物から形成され得ることも観察されている。したがって、概してバイオフィルムは、細胞外ポリマーマトリクス(概して多糖マトリクス)中に包まれた、又はそれに取り囲まれた、且つ概して表面又は接触面と密に結合した、高度に組織立った(organised)微生物の多細胞コミュニティを特徴とする。かかる成長様式は微生物に対して保護的であり、微生物を除去又は根絶することを困難にする(例えば、以下でさらに論じるように、微生物を抗菌剤又は宿主の防御メカニズム若しくは排出(clearance)メカニズムに対して不応性又は抵抗性にする)。本発明によれば、アルギネートオリゴマーはバイオフィルムのポリマーマトリクスと相互作用することができ、それによりバイオフィルムを弱らせると考えられている。以下でさらに論じるように、バイオフィルムは、感染、コンタミネーション、汚れ(fouling)及び損傷等の観点から重大な商業的問題、工業的問題及び医学的問題を引き起こすため、本発明は、その形成を低減又は予防すること、及びより除去又は低減されやすく(例えば、抗菌剤(消毒剤若しくは抗生物質を含む)の影響をより受けやすく、又は実際に感染の場合には感染した宿主の免疫応答をより受けやすく)することの両方を含む、かかるバイオフィルムとの闘いを可能にする又は容易にする際に、顕著な利点を提供する。したがって、治療用及び非治療用の両方の、且つ特に抗生物質を含む抗菌剤の有効性を、増強することができる。]
[0003] バイオフィルムは、微生物のコロニー形成の助けとなる条件が存在する場合には、広範な表面又は接触面(例えば水/固体接触面及び水/気体(例えば水/空気)接触面)上に、どこにでも見出される。基本的に、バイオフィルムは、微生物と接触面又は表面(特に水又は湿分に曝された表面)とが存在する所ならどこででも形成され、バイオフィルムは現在、かかる表面又は接触面上での微生物の成長の自然な状態と考えられている。基本的な用語では、上述したように、バイオフィルムは、表面上又は接触面での微生物コロニーの複雑且つ組織立った配置であり、特に水又は湿分の存在下で生じ得る。これらのコロニーの組織は、組織立った細胞外マトリクス(その中に細胞が「埋め込まれている」)を産生する微生物の能力により生じる。このマトリクスは、微生物が産生するバイオポリマーから形成され、典型的には多糖類が主たるポリマーである。]
[0004] バイオフィルムコミュニティ中の微生物は、同じ微生物であって浮遊している(自由に浮かんでいる)ものが有しない、細胞レベルでの特性(表現型)を示す。実際に、バイオフィルム中の微生物は、自由に浮かんでいる浮遊細胞とは大きく異なると考えられている。さらなる違いをコミュニティレベルで観察することもでき、これらは細胞外マトリクスの効果によるものである。おそらく最も注目すべきなのは、バイオフィルム環境中の微生物が、抗菌剤(例えば抗生物質、抗真菌剤及び抗微生物剤)並びに宿主免疫防御メカニズム又は排出メカニズムに対して同様の感受性を示さないという一般に観察される現象である。この抵抗性は、細胞外マトリクスのバリア効果、及び/又は微生物自体の表現型の変化に起因すると考えられている。例えば、一度バイオフィルムが形成すると、抗体はもはや、バイオフィルム内の微生物(例えば細菌)に付着しない。実験により、抗体はバイオフィルムの外側を厚く覆うが、バイオフィルム自体の内部には入らないことが示されている。バイオフィルムに対する白血球活性に関する研究により、同様の知見が実証されている。毒素産生が、浮遊微生物と、バイオフィルムコロニー中に存在する同じ微生物との間で異なることもあり、微生物における表現型の変化を示唆している。バイオフィルム中の微生物はより緩慢に成長し、その結果より緩慢に抗菌剤を取込み得るとも考えられている。]
[0005] バイオフィルムは水生環境表面上で容易に形成し、水に曝された任意の表面(任意の「湿った」表面)上で確立された微生物コロニーは、ほぼ確実にバイオフィルム構造として存在する。さらに、バイオフィルムは微生物感染の場合にも(すなわち、感染した宿主の内部に、又はその上に)形成し得ることが現在明らかになりつつあり、ますます実証されつつある。したがってバイオフィルム形成は、「生理学的」又は「生物学的」表面上、すなわち有生物若しくは生物の表面上、又は感染した宿主個体(例えばヒト若しくは非ヒト動物被験体)上の若しくはその中の表面上、例えば身体又は組織の内部又は外部の表面上でも起こり得る。身体組織上でのかかるバイオフィルム形成(又は感染)は、例えば固有弁心内膜炎(僧帽弁、大動脈弁、三尖(tricupsid)弁、肺性心弁)、急性中耳炎(中耳)、慢性細菌性前立腺炎(前立腺)、嚢胞性線維症(肺)、肺炎(気道)、歯周炎(歯を支持する組織、例えば歯肉、歯根膜、歯槽骨(alvelor bone))を含む、様々な感染症に寄与すると考えられるようにますますなりつつある。もちろん、医療デバイスが植え込まれる場合にはこれらのバイオフィルムニッチの両方が存在し、かかる植え込まれた(「留置」)デバイス上でのバイオフィルムの形成は、例えば子宮内デバイス、コンタクトレンズ、プロテーゼ(例えば人工関節)によるかかる部位での感染(人工弁心内膜炎及びデバイス関連感染等)、及び例えば中心静脈カテーテル又は尿路カテーテルによるカテーテル治療部位での感染を伴う、臨床上の問題を引き起こすことがある。]
[0006] かかるバイオフィルム感染による重要な問題及びリスクは、微生物(又はより具体的にはマイクロコロニー)が、バイオフィルムを破り又はバイオフィルムから離脱し、重大な場合には循環することも含む、他の組織に入ることがあることである。特に、離脱した循環微生物は親コミュニティの全ての抵抗特性を有し得るので、かかる循環するバイオフィルム由来の微生物は、さらなる感染を引き起こし、重大な臨床上の問題を引き起こすことがある。]
[0007] バイオフィルム感染は、典型的には徐々に発症し、緩慢に顕在的な症状を生ずることがある。しかし一度確立されると、バイオフィルムは、上述したように排除するのが困難であり、バイオフィルム感染は、典型的には持続的であり、健常な自然免疫応答及び獲得免疫応答を有する個体においてさえ、宿主防御又は免疫メカニズムにより消散することは稀である。活発な宿主応答は実際に有害である場合があり、例えば細胞媒介性免疫(例えば浸潤好中球)は、隣接する健常宿主組織に付随的な損傷を引き起こし得る。バイオフィルム感染は、抗生物質療法に一時的にしか応答しない。したがって、浮遊微生物細胞は、抗体又は食細胞により排除することができ、且つ抗菌剤に対する感受性も有するが、バイオフィルム中の微生物は、抗体、食細胞及び抗菌剤に抵抗性を有する傾向がある。食細胞はバイオフィルムに付着するが、食作用は妨げられる。それにもかかわらず食作用酵素は放出され、バイオフィルムの周りの組織を損傷し得る。浮遊細菌がバイオフィルムから放出されることがあり、かかる放出は、隣接組織における転移(dissemination)及び急性感染を引き起こし得る。]
[0008] 死んだ又は損傷した(例えば壊死性又は炎症性の)身体又は組織の表面は、特にバイオフィルム感染しやすい。創傷は感染しやすく、バイオフィルム形成は、短時間で治癒しない創傷において起こり得る。創傷は、細菌のコロニー形成の起こりやすさと、バイオフィルム付着のための底質及び表面の利用可能性とにより、バイオフィルムの形成にとって理想的な環境である。問題としては、創傷の感染は、治癒をさらに遅延させることが多く、したがってその創傷を、バイオフィルム形成及び感染確立しやすいものにする。治癒が遅延化した創傷(いわゆる慢性創傷)は、バイオフィルム形成に関して特に関心が持たれる部位を表す。慢性創傷は、炎症促進性サイトカインのレベルが上昇した炎症状態にある。これらのサイトカインの効果は、免疫細胞(好中球及びマクロファージ)を有する領域のスウォーミング(swarming)を作り出すことである。いずれにせよ(慢性創傷での場合のように)この防御系が遅延化すると、細菌又は他の微生物は、表面に付着する時間を有し、バイオフィルムの成長状態に入る。慢性及び急性の創傷の両方がバイオフィルム感染の部位であり得るという証拠が、慢性創傷内の嫌気性細菌を含む、創傷(特に慢性創傷)中の多様な微生物のコミュニティ又は集団の証拠と共に、増加しつつある。慢性創傷感染は、他のバイオフィルム感染と、2つの重要な属性を共有する:健常な自然免疫反応及び獲得免疫反応を有する個体においてさえ、宿主免疫系により排除されない持続的感染、並びに全身抗菌剤及び局所抗菌剤に対する抵抗性の増大。したがって、バイオフィルムに基づく感染は治療するのが非常に困難であり、バイオフィルムのコンタミネーションは根絶するのが非常に困難である。高頻度のデブリードマンは、慢性創傷の治癒の助けとなる、最も臨床上有効な治療の1つである。これは、1つには、創傷から物理的にバイオフィルムを除去するので、効果的な治療である。これは、バイオフィルムがコロニー形成した留置医療デバイス(例えばカテーテル)からの感染(この場合抗生物質療法は有効ではなく、最も効果的なアプローチは、バイオフィルムに感染したデバイスを除去又は交換することである)の消散と基本的に類似する。]
[0009] 慢性創傷は、世界中での主要な健康上の問題であり、臨床上の資源の重大な浪費の原因となっている。慢性創傷の3つの基本的な種類は糖尿病性下肢潰瘍、静脈性脚部潰瘍(venous leg ulcers)及び圧迫潰瘍であるが、外科創傷を含む他の創傷が慢性化することがある。かかる創傷のケアは莫大な材料と患者の費用とを必要とするので、効果的な抗バイオフィルム治療、又はバイオフィルムの治療において助けとなる若しくは該治療を容易にする実際の任意の治療と、その結果としての促進した又は容易化した創傷治癒とは、非常に重大な影響を有するであろう。]
[0010] より一般的に、バイオフィルムの広範な発生と、それらが引き起こす医学的問題、環境問題、工業的問題又は他の商業的問題とを踏まえると、バイオフィルムとの闘いを改善する又は可能にする手段は、臨床上及び商業上の両方において非常に重要であろう。]
発明が解決しようとする課題

[0011] したがって臨床的状況と、工業的状況又は商業的状況との両方において、バイオフィルムと闘う新規な方法に対する必要性が存在し、本発明は、この必要性に対処することを対象とする。]
[0012] 特に、上述したように、特定の種類のアルギネート、すなわち或る特定のアルギネートオリゴマーが抗バイオフィルム剤として有効であることが見出された。アルギネートオリゴマーは、バイオフィルムの細胞外ポリマーと相互作用することによりバイオフィルムを弱らせ、その除去若しくは分解(若しくは破壊)を可能にし若しくは容易にし、及び/又はバイオフィルムへの抗菌剤の接近を容易にすることによりバイオフィルムに対するその有効性を増強することができる。したがって本発明によれば、アルギネートオリゴマーの使用を含む、バイオフィルムと闘う新規な方法又は手段が提案される。]
[0013] アルギネートは、(1−4)結合したβ−D−マンヌロン酸(M)及び/又はそのC−5エピマーα−L−グルロン酸(G)の直鎖ポリマーである。アルギネートの一次構造は、大きく変動し得る。M残基及びG残基は、連続した(contiguous)M残基又はG残基のホモポリマーブロック、交互のM残基及びG残基のブロックとして構成されることがあり、単一のM残基又はG残基がこれらのブロック構造の間に入るものとして見出される場合もある。アルギネート分子は、これらの構造の幾つか又は全てを含むことがあり、かかる構造は、ポリマー全体に均一に分布しないこともある。極端には、グルロン酸のホモポリマー(ポリグルロネート)、又はマンヌロン酸のホモポリマー(ポリマンヌロネート)が存在する。]
[0014] アルギネートは、海生褐藻類(例えば、デュルビレア(Durvillea)、レソニア(Lessonia)及びラミナリア(Laminaria)の或る特定の種)、並びに細菌(例えば、シュードモナス・エルギノーサ(Pseudomonas aeruginosa)及びアゾトバクター・ビネランジー(Azotobacter vinelandii))から単離されている。他のシュードモナス菌(例えばシュードモナス・フルオレセンス(Pseudomonas fluorescens)、シュードモナス・プチダ(Pseudomonas putida)及びシュードモナス・メンドシナ(Pseudomonas mendocina))は、アルギネートを産生する遺伝的素質を保持しているが、野生では検出可能なレベルのアルギネートを産生しない。突然変異により、これらの非産生型シュードモナス菌を、大量のアルギネートを安定的に産生するように誘導することができる。]
[0015] アルギネートは、ポリマンヌロネートとして合成され、エピメラーゼ(具体的にはC−5エピメラーゼ)の作用により、ポリマー中のM残基に対してG残基が形成される。藻類から抽出されたアルギネートの場合には、G残基は主にGブロックとして構成されるが、これは、藻類におけるアルギネート生合成に関与する酵素が、別のGに隣接してGを選択的に導入することによりM残基のストレッチをGブロックに変換するためである。これらの生合成系の解明により、特定の一次構造を有するアルギネートの産生が可能となっている(国際公開第94/09124号パンフレット、Gimmestad, M et al, Journal of Bacteriology, 2003, Vol 185(12) 3515-3523、及び国際公開第2004/011628号パンフレット)。]
[0016] アルギネートは、典型的には、高分子量(例えば平均分子量が300000ダルトン〜500000ダルトンの範囲の)の大きなポリマーとして、天然の供給源から単離される。しかし、かかる大きなアルギネートポリマーは、例えば化学的又は酵素的な加水分解により分解され、より低い分子量のアルギネート構造を産生し得ることが既知である。工業的に使用されるアルギネートは、典型的には100000ダルトン〜300000ダルトンの範囲の平均分子量を有する(すなわち、かかるアルギネートは依然として、大きなポリマーであると考えられる)が、医薬品には平均分子量約35000ダルトンのアルギネートが使用されている。]
[0017] アルギネートオリゴマーがバイオフィルムの細胞外マトリクスを妨害する能力を有することが、現在、見出されている。如何なる特定の理論に拘束されることを望むものではないが、この妨害は、バイオフィルムの細胞外マトリクスの分解を引き起こし、その結果これがバイオフィルムの物理的な破壊を引き起こすと考えられている。この分解はまた、バイオフィルム内の微生物(又はそれらの免疫原性成分、例えばLPS及びペプチドグリカン(peptideoglycan)構造)の、感染した宿主の免疫防御に対する、及び/又は適用された若しくは適用されるであろう任意の抗菌剤に対する曝露を増大させる。この分解はまた、細胞外マトリクスと微生物との間の関係の一体性(intimacy)を低減し、このことが、表現型レベルで、微生物の抗菌剤に対する感受性の増大をもたらす。]
課題を解決するための手段

[0018] したがって本発明は、バイオフィルムと闘う方法であって、該バイオフィルムとアルギネートオリゴマーとを接触させることを含む、方法を提供する。]
[0019] 上述したように、アルギネートは典型的には、平均分子量が少なくとも35000ダルトンの、すなわちモノマー残基数が約175〜190(典型的にはもっと高いが)のポリマーとして生じ、本発明によるアルギネートオリゴマーは、アルギネートポリマー(通常は天然のアルギネート)の分画(すなわちサイズの低減)により得られる物質と規定され得る。アルギネートオリゴマーは、平均分子量が35000ダルトン未満(すなわちモノマー残基数が約190未満又は175未満)のアルギネート、特に平均分子量が30000ダルトン未満(すなわちモノマー残基数が約175未満又は150未満)、より具体的には平均分子量が25000ダルトン未満又は20000ダルトン未満(すなわちモノマー残基数が約135未満若しくは125未満、又はモノマー残基数が約110未満若しくは100未満)のアルギネートであると考えることができる。]
[0020] 別の観点からは、オリゴマーは概して、2個以上の単位又は残基を含み、本発明による使用のためのアルギネートオリゴマーは、典型的には2個〜100個のモノマー残基、好ましくは2個〜75個、好ましくは2個〜50個、より好ましくは2個〜40個、2個〜35個又は2個〜30個のモノマー残基を含有し、すなわち本発明による使用のためのアルギネートオリゴマーは典型的には、350ダルトン〜20000ダルトン、好ましくは350ダルトン〜15000ダルトン、好ましくは350ダルトン〜10000ダルトン、より好ましくは350ダルトン〜8000ダルトン、350ダルトン〜7000ダルトン又は350ダルトン〜6000ダルトンの平均分子量を有する。]
[0021] 別の観点からは、アルギネートオリゴマーは、2〜100、好ましくは2〜75、好ましくは2〜50、より好ましくは2〜40、2〜35又は2〜30の重合度(DP)又は数平均重合度(DPn)を有し得る。]
[0022] 上述したように、バイオフィルムは典型的には表面又は接触面上に形成され、本発明により処理されるバイオフィルムは、任意の表面又は接触面上のものであり得る。したがって本発明の方法では、バイオフィルムは、任意の有生物若しくは無生物(又は生物若しくは非生物)の表面、すなわち任意の生表面、又は生材料から得られる表面(例えば死組織若しくは損傷組織、例えば壊死組織)(「有生物の(animate)」という用語は、本明細書では、任意の生表面、若しくは生材料から得られる任意の表面、特に死んだ生表面を含むように使用される)、又は任意の不活性若しくは非生表面(過去に生きていたこと又は有生物であったことがない表面)上のものであり得る。]
[0023] 「接触させること」という用語は、直接的又は間接的のいずれかにかかわらず、アルギネートオリゴマーをバイオフィルムに送達する任意の手段を包含し、したがってアルギネートオリゴマーをバイオフィルムに塗布する、又はバイオフィルムをアルギネートオリゴマーに曝露する(例えばアルギネートオリゴマーを直接バイオフィルムに塗布する)、又はバイオフィルム感染を有する被験体にアルギネートオリゴマーを投与する、任意の手段を包含する。したがってin vitro及びin vivoの方法の両方が含まれると理解される。]
[0024] より具体的にはバイオフィルムは、有効量のアルギネートオリゴマー、より具体的にはバイオフィルムと闘うために効果的な量のアルギネートオリゴマーと接触させられる。]
[0025] 上述したように、アルギネートオリゴマーは、グルロネート若しくはグルロン酸(G)及び/又はマンヌロネート若しくはマンヌロン酸(M)の残基又は単位を含有する(又は含む)。本発明によるアルギネートオリゴマーは、好ましくはウロネート残基/ウロン酸残基のみ、又は実質的にそれらのみから構成され(すなわちそれらから本質的に成り)、より具体的にはG残基及び/又はM残基のみ、又は実質的にそれらのみから構成される。別の表現をすると、本発明における使用に係るアルギネートオリゴマーでは、モノマー残基の少なくとも80%、より具体的には少なくとも85%、90%、95%又は99%が、ウロネート残基/ウロン酸残基、又はより具体的にはG残基及び/又はM残基であり得る。換言すれば、好ましくはアルギネートオリゴマーは、他の残基又は単位(例えば、他の糖残基、又はより具体的には他のウロン酸残基/ウロネート残基)を含まない。]
[0026] アルギネートオリゴマーは、好ましくは直鎖オリゴマーである。]
[0027] より具体的には、好ましい一実施の形態では、アルギネートオリゴマーのモノマー残基の少なくとも30%が、G残基(すなわちグルロネート又はグルロン酸)である。換言すれば、アルギネートオリゴマーは、少なくとも30%のグルロネート(又はグルロン酸)残基を含有する。したがって具体的な実施の形態は、30%〜70%のG(グルロネート)残基、又は70%〜100%のG(グルロネート)残基を有する(例えば、含有する)アルギネートオリゴマーを含む。したがって、本発明による使用のための代表的なアルギネートオリゴマーは、少なくとも70%のG残基を含有し得る(すなわち、アルギネートオリゴマーのモノマー残基の少なくとも70%がG残基である)。]
[0028] 好ましくはモノマー残基の少なくとも60%、より具体的には少なくとも70%又は75%、さらにより具体的には少なくとも80%、85%、95%又は99%が、グルロネートである。一実施の形態では、アルギネートオリゴマーは、オリゴグルロネート(すなわちGのホモオリゴマー、又は100%のG)であり得る。]
[0029] さらに好ましい一実施の形態では、上述の本発明のアルギネートは、G残基の大部分がいわゆるGブロック中に存在する一次構造を有する。好ましくは単一のG残基の少なくとも50%、より好ましくは少なくとも70%又は75%、最も好ましくは少なくとも80%、85%、90%又は95%が、Gブロック中に存在する。Gブロックは、少なくとも2個のG残基、好ましくは少なくとも3個の連続したG残基、より好ましくは少なくとも4個又は5個の連続したG残基、最も好ましくは少なくとも7個の連続したG残基の連続した配列である。]
[0030] 特に、G残基の少なくとも90%は、別のG残基と(1−4)結合している。より具体的にはアルギネートのG残基の少なくとも95%、より好ましくは少なくとも98%、最も好ましくは少なくとも99%が、別のG残基と(1−4)結合している。]
[0031] 本発明における使用に係るアルギネートオリゴマーは、好ましくは3−mer〜35−mer、より好ましくは3−mer〜28−mer、特に4−mer〜25−mer、特に6−mer〜22−mer、特に8−mer〜20−mer、特に10−mer〜15−merであり、例えば、350ダルトン〜6400ダルトン、又は350ダルトン〜6000ダルトン、好ましくは550ダルトン〜5500ダルトン、好ましくは750ダルトン〜5000ダルトン、特に750ダルトン〜4500ダルトンの範囲の分子量を有する。]
[0032] アルギネートオリゴマーは単一の化合物であり得る、又は例えば或る範囲の重合度を有する化合物の混合物であり得る。上述したように、アルギネートオリゴマーにおけるモノマー残基は、同じであっても、又は異なっていてもよく、その全てが荷電基を保有することを必要とする訳ではないが、その大部分が(例えば少なくとも60%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも90%)荷電基を保有することが好ましい。荷電基の実質的な大部分、例えば少なくとも80%、より好ましくは少なくとも90%が同じ極性を有することが好ましい。アルギネートオリゴマーでは、ヒドロキシル基対荷電基の比は、好ましくは少なくとも2:1、より具体的には少なくとも3:1である。]
[0033] 本発明のアルギネートオリゴマーは、3〜28、4〜25、6〜22、8〜20、又は10〜15、又は5〜18、又は7〜15、又は8〜12、特には10の重合度(DP)又は数平均重合度(DPn)を有し得る。]
[0034] 分子量分布は、好ましくは、DPnに関する適切な上限(relevant upper limit)より2高いDPを有するものが5モル%より少ないようなものである。同様に、DPnに関する適切な下限よりも2小さい数未満のDPを有するものが5モル%より少ないものことが好ましい。好適なアルギネートオリゴマーは、国際公開第2007/039754号パンフレット、国際公開第2007/039760号パンフレット、及び国際公開第2008/125828号パンフレットに記載されている(それらの開示の全体が明示的に参照により本明細書に援用される)。]
[0035] 代表的な好適なアルギネートオリゴマーは、5〜30の範囲のDPnと、少なくとも0.80のグルロネート/ガラクツロネート率(FG)と、0.20より少ないマンヌロネート率(FM)とを有し、少なくとも95モル%のDPが25より少ない。]
[0036] さらに好適なアルギネートオリゴマーは、7〜15(好ましくは8〜12)の範囲の数平均重合度と、少なくとも0.85(好ましくは少なくとも0.90)のグルロネート/ガラクツロネート率(FG)と、0.15より少ない(好ましくは0.10より少ない)のマンヌロネート率(FM)とを有し、少なくとも95モル%の重合度が17未満(好ましくは14未満)である。]
[0037] さらに好適なアルギネートオリゴマーは、5〜18(特に7〜15)の範囲の数平均重合度と、少なくとも0.80(好ましくは少なくとも0.85、特に少なくとも0.92)のグルロネート/ガラクツロネート率(FG)と、0.20より少ない(好ましくは0.15より少ない、特には0.08より少ない)マンヌロネート率(FM)とを有し、少なくとも95モル%の重合度が20未満(好ましくは17未満)である。]
[0038] さらに好適なアルギネートオリゴマーは、5〜18の範囲の数平均重合度と、少なくとも0.92のグルロネート/ガラクツロネート率(FG)と、0.08より少ないマンヌロネート率(FM)とを有し、少なくとも95モル%の重合度が20未満である。]
[0039] さらに好適なアルギネートオリゴマーは、5〜18(好ましくは7〜15、より好ましくは8〜12、特に約10)の範囲の数平均重合度と、少なくとも0.80(好ましくは少なくとも0.85、より好ましくは少なくとも0.90、特に少なくとも0.92、最も具体的には少なくとも0.95)のグルロネート/ガラクツロネート率(FG)と、0.20より少ない(好ましくは0.15より少ない、より好ましくは0.10より少ない、特には0.08より少ない、最も具体的には0.05より少ない)マンヌロネート率(FM)とを有し、少なくとも95モル%の重合度が20未満(好ましくは17未満、より好ましくは14未満)である。]
[0040] さらに好適なアルギネートオリゴマーは、7〜15(好ましくは8〜12)の範囲の数平均重合度と、少なくとも0.92(好ましくは少なくとも0.95)のグルロネート/ガラクツロネート率(FG)と、0.08より少ない(好ましくは0.05より少ない)マンヌロネート率(FM)とを有し、少なくとも95モル%の重合度が17未満(好ましくは14未満)である。]
[0041] さらに好適なアルギネートオリゴマーは、5〜18の範囲の数平均重合度と、少なくとも0.80のグルロネート/ガラクツロネート率(FG)と、0.20より少ないマンヌロネート率(FM)とを有し、少なくとも95モル%の重合度が20未満である。]
[0042] さらに好適なアルギネートオリゴマーは、7〜15の範囲の数平均重合度と、少なくとも0.85のグルロネート/ガラクツロネート率(FG)と、0.15より少ないマンヌロネート率(FM)とを有し、少なくとも95モル%の重合度が17未満である。]
[0043] さらに好適なアルギネートオリゴマーは、7〜15の範囲の数平均重合度と、少なくとも0.92のグルロネート/ガラクツロネート率(FG)と、0.08より少ないマンヌロネート率(FM)とを有し、少なくとも95モル%の重合度が17未満である。]
[0044] アルギネートオリゴマーは典型的には電荷を保有するので、アルギネートオリゴマーに対する対イオンは、任意の生理学的に耐性を有するイオン、特に荷電薬剤物質に関して通常使用されるイオン(例えばナトリウム、カリウム、アンモニウム、クロライド、メシレート、メグルミン等)であり得る。アルギネートのゲル化を促進するイオン(例えば2族の金属イオン)も、使用され得る。]
[0045] アルギネートオリゴマーは、適切な数のグルロネート残基及びマンヌロネート残基の重合から生成される合成物質であってもよいが、本発明における使用に係るアルギネートオリゴマーは、上述したような天然の供給源、すなわち天然アルギネート原料から、好都合に取得、製造又は誘導され得る。]
[0046] 本発明により使用可能なアルギネートオリゴマーを製造するための多糖からオリゴ糖への切断は、酵素的消化及び酸加水分解等の従来の多糖溶解技法を使用して、実施され得る。オリゴマーはその後、イオン交換樹脂を使用するクロマトグラフィにより、又は分画沈降法若しくは可溶化若しくは濾過により、多糖分解生成物から分離され得る。米国特許第6,121,441号明細書及び国際公開第2008/125828号パンフレット(その全体が明示的に参照により本明細書に援用される)は、本発明における使用に係るアルギネートオリゴマーを調製するのに好適なプロセスを説明している。さらなる情報及び考察は、例えば「Handbooks of Hydrocolloids(Ed. Phillips and Williams,CRC, Boca Raton, Florida, USA, 2000)」に見出すことができる(この内容は、その全体が明示的に参照により本明細書に援用される)。]
[0047] アルギネートオリゴマーはまた化学的に修飾することができ、荷電基を付加する修飾(カルボキシル化又はカルボキシメチル化グリカン等)、及び柔軟性を変化させるために修飾した(例えば、過ヨウ素酸塩による酸化により)アルギネートオリゴマーを含むが、これらに限定されない。]
[0048] 本発明による使用に好適なアルギネートオリゴマー(例えば、オリゴグルロン酸)は、ラミナリア・ヒペルボレア(Laminaria hyperbora)及びレソニア・ニグレセンス(Lessonia nigrescens)(しかしこれらに限定されない)由来のアルギン酸の酸加水分解、中性pHでの溶解、pHを3.4に低下させてアルギネートオリゴマー(オリゴグルロン酸)を沈殿させる鉱酸の添加、弱酸での洗浄、中性pHでの再懸濁、並びに凍結乾燥により、好都合に製造され得る。]
[0049] 本発明のアルギネートオリゴマーの製造のためのアルギネートは、好適な細菌性供給源(例えばシュードモナス・エルギノーサ又はアゾトバクター・ビネランジー)から直接得ることもできるが、藻類の供給源が、これらの生物で産生されるアルギネートはG残基の大部分が単一残基としてではなくGブロック中に配置される一次構造を有する傾向があるという事実により、最も好適であると考えられる。]
[0050] シュードモナス・フルオレセンス及びアゾトバクター・ビネランジーにおけるアルギネート生合成に関与する分子装置が、クローニングされ、特徴づけられており(国際公開第94/09124号パンフレット;Ertesvag, H., et al, Metabolic Engineering, 1999, Vol 1 , 262-269;国際公開第2004/011628号パンフレット;Gimmestad, M., et al(上記);Remminghorst and Rehm, Biotechnology Letters, 2006, Vol 28, 1701-1712;Gimmestad, M. et al, Journal of Bacteriology, 2006, Vol 188(15), 5551-5560)、調整した(tailored)一次構造を有するアルギネートは、これらの系を操作することにより容易に得ることができる。]
[0051] アルギネート(例えばアルギネート原料)のG含量は、例えばアゾトバクター・ビネランジー由来のマンヌランC−5エピメラーゼ、又は他のエピメラーゼ酵素を用いて、エピマー化により増大させることができる。したがって、例えば、in vitroでのエピマー化を、シュードモナス又はアゾトバクター由来の単離エピメラーゼ、例えばシュードモナス・フルオレセンス若しくはアゾトバクター・ビネランジー由来のAlgG、又はアゾトバクター・ビネランジー由来のAlgE酵素(AlgE1〜AlgE7)を用いて、実施することができる。アルギネートを産生する能力を有する他の生物(特に藻類)由来のエピメラーゼの使用も、具体的に意図される。アゾトバクター・ビネランジーAlgEエピメラーゼを用いる低Gアルギネートのin vitroでのエピマー化は、Ertesvag et al(上記)及びStrugala et al(Gums and Stabilisers for the Food Industry, 2004, 12, The Royal Society of Chemistry, 84 - 94)に詳細に説明されている。AlgE4以外の1つ又は複数のアゾトバクター・ビネランジーAlgEエピメラーゼを用いるエピマー化は、これらの酵素がGブロック構造を産生する能力を有するため、好ましい。他の生物由来の突然変異型又は相同体も、有用であるとして、具体的に意図される。国際公開第94/09124号パンフレットは、例えば、エピメラーゼ配列によりコードされる組換え又は修飾マンヌロナンC−5エピメラーゼ酵素(AlgE酵素)を説明しており、ここではエピメラーゼの異なるドメイン又はモジュールをコードするDNA配列は、切り混ぜられ(shuffled)、又は除去され、組み換えられている。或いは、例えばAlgG又はAlgE遺伝子の部位特異的又はランダムな突然変異誘発により得られる、天然のエピメラーゼ酵素(AlgG又はAlgE)の突然変異体を、使用することができる。]
[0052] 異なるアプローチは、その突然変異体がアルギネートオリゴマー産生に係る所要の構造のアルギネート、又はさらには所要の構造及びサイズ(又は分子量)のアルギネートオリゴマーを産生するように、そのエピメラーゼ遺伝子の幾つか又は全てにおいて突然変異したシュードモナス及びアゾトバクターの個体を作り出すことである。突然変異AlgG遺伝子を有する多数のシュードモナス・フルオレセンス個体の作製は、国際公開第2004/011628号パンフレット及びGimmestad, M., et al, 2003(上記)に、詳細に説明されている。突然変異AlgE遺伝子を有する多数のアゾトバクター・ビネランジーの個体の作製は、Gimmestad, M., et al, 2006(上記)に開示されている。当業者は、この教示を使用して、過度の負担なしに、本発明のアルギネートオリゴマーを産生する新たな突然変異体を産生することができるだろう。]
[0053] さらなるアプローチは、アゾトバクター又はシュードモナスの個体由来の内在性エピメラーゼ遺伝子を除去又は不活性化すること、及びその後、突然変異していても又はしていなくともよく(すなわち野生型であっても又は改変されていてもよく)、例えば誘導性の又は他の「制御可能なプロモータ」の使用により、その発現が制御されていてもよい、1つ又は複数の外来性エピメラーゼ遺伝子を導入することである。遺伝子の適切な組合せを選択することにより、所定の一次構造を有するアルギネートを産生することができる。]
[0054] またさらなるアプローチは、シュードモナス及び/又はアゾトバクターのアルギネート生合成機構の幾つか又は全てを、非アルギネート産生生物(例えば大腸菌)中に導入すること、並びにこれらの遺伝子改変生物からのアルギネートの産生を誘導することであろう。]
[0055] これらの培養基準の系を使用する場合、アルギネート又はアルギネートオリゴマーの一次構造は、培養条件により影響され得る。特定の生物により産生されるアルギネートの一次構造を操作するために、温度、浸透圧(osmolarity)、栄養レベル/栄養源及び大気パラメータ等の培養パラメータを調整することは、十分に当業者の能力の範囲内である。]
[0056] 「G残基/G」及び「M残基/M」への言及、又はグルロン酸若しくはマンヌロン酸、若しくはグルロネート若しくはマンヌロネートへの言及は、グルロン酸/グルロネート及びマンヌロン酸/マンヌロネート(具体的にはα−L−グルロン酸/グルロネート及びβ−D−マンヌロン酸/マンヌロネート)への言及と交換可能であると読むべきであり、非修飾ポリマーより実質的に低い抗バイオフィルム活性をもたらすことなく1つ又は複数の利用可能な側鎖又は基が修飾されているそれらの誘導体をさらに含む。一般的な糖修飾基は、アセチル基、スルフェート基、アミノ基、デオキシ基、アルコール基、アルデヒド基、ケトン基、エステル基及びアンヒドロ基を含む。アルギネートオリゴマーはまた、化学的に修飾して、荷電基を付加すること(カルボキシル化又はカルボキシメチル化グリカン等)、及び柔軟性を変化させることができる(例えば過ヨウ素酸塩による酸化により)。当業者は、オリゴ糖の単糖サブユニットに対して行うことができるまたさらなる化学的修飾を認識するだろうし、これらは本発明のアルギネートに適用することができる。]
[0057] 「バイオフィルム」は、底質若しくは接触面に、又は互いに付着しており(或る程度の運動性細胞が存在することもある)、且つ細胞外ポリマー(より具体的には、微生物が産生した細胞外ポリマー)のマトリクス中に埋め込まれている、固着性細胞が優勢であることを特徴とする微生物のコミュニティを意味し、(例えば、同じ微生物であって「非バイオフィルム性」のもの、すなわち自由に浮かんでいる若しくは浮遊しているものと比較して)成長速度及び遺伝子転写に関してこのコロニーの微生物が変化した表現型を示すことを特徴とする。]
[0058] 「バイオフィルムと闘う(combating biofilm)」という用語は、バイオフィルムを破壊、低減若しくは分解する(すなわち現存するバイオフィルムを「攻撃する」)際の、又はバイオフィルムを抗菌剤若しくは宿主免疫応答の影響をより受けやすいものとする、並びにバイオフィルムの形成を阻害、低減、遅延化又は予防する、任意の効果を含むように、本明細書で広範に使用される。したがって「闘う」は、バイオフィルムに対する悪影響を有する、バイオフィルムの任意の処理を含む。]
[0059] したがって「バイオフィルムと闘う」は、予防及び対症(reactionary)の両方のための測定又は治療を含む。したがって「バイオフィルムと闘う」は、バイオフィルムの形成の予防、バイオフィルムの排除、バイオフィルムサイズの低減、バイオフィルムコロニー中の微生物数の低減、バイオフィルムの成長速度の低減又は停止、バイオフィルムコロニー中の微生物数の増加速度の低減又は停止、バイオフィルムの物理的な結着性(integrity)の低減、バイオフィルムコロニー中の微生物の抗菌剤又は宿主免疫防御メカニズムに対する感受性の増大、及び抗菌剤又は宿主免疫防御メカニズムに対するバイオフィルムの透過性の増大を包含する。]
[0060] したがって本発明の方法は、臨床的に、例えばバイオフィルム感染の治療に、使用することができ、又は本発明の方法は、任意の表面の、例えば商業的又は工業的な表面の洗浄又は汚染除去に使用することができる。]
[0061] バイオフィルム中の微生物のサイズ、構造、結着性及び数を、任意の好都合な方法により、分析することができる。例えば、走査型電子顕微鏡検査法及び透過型電子顕微鏡検査法を使用して、バイオフィルムのサイズ、結着性及び構造を評価することが多い。微生物及び/又は細胞外マトリクス成分の組織化学的染色も日常的であり(例えば、シュードモナスのバイオフィルム由来のマトリクス成分に関してはBODIPY(商標)630/650−X SE色素、シュードモナスの細胞膜に関してはFM(商標)1−43色素)、該染色を使用して、目視により、又は細胞選別機器、共焦点顕微鏡若しくは落射蛍光顕微鏡での補助により、微生物数及びバイオフィルム構造及び結着性を評価することができる。実施例でより詳細に説明されるMBECアッセイ(MoskowitzSM, et al (2004) J Clin Microbiol, 42: 1915-1922)を使用して、バイオフィルム中の微生物の抗菌剤に対する感受性を評価することができる。Donlan and Costerton, 2002, Clin. Mic. Rev., Vol 15(2), 167-193が、さらなる実例を提供する。]
[0062] 本発明のアルギネートオリゴマーはとりわけ細胞外マトリクスを標的とするので、本発明により闘う対象であり得るバイオフィルムは、バイオフィルム中の微生物の観点からは限定されない。したがって、バイオフィルムは、任意の綱、属又は種の微生物、すなわちバイオフィルムを形成し得る任意の微生物を含み得る。かかる微生物は、典型的には、任意の属又は種の細菌を含む細菌を含む。したがって、細菌は、グラム陽性であっても、若しくはグラム陰性であっても、又はグラム染色試験非応答性であってもよい。細菌は、好気性であっても、又は嫌気性であってもよい。細菌は、病原性細菌であっても、若しくは非病原性細菌であっても、又は腐敗細菌若しくは指示細菌であってもよい。細菌の属又は種の例は、アビオトロフィア属(Abiotrophia)、アクロモバクター属(Achromobacter)、アシダミノコッカス属(Acidaminococcus)、アシドボラクス属(Acidovorax)、アシネトバクター属(Acinetobacter)、アクチノバチルス属(Actinobacillus)、アクチノバクラム属(Actinobaculum)、アクチノマジュラ属(Actinomadura)、アクチノミセス属(Actinomyces)、アエロコッカス属(Aerococcus)、エロモナス属(Aeromonas)、アフピア属(Afipia)、アグロバクテリウム属(Agrobacterium)、アルガリゲネス属(Alcaligenes)、アロイオコッカス属(Alloiococcus)、アルテロモナス属(Alteromonas)、アミコラータ属(Amycolata)、アミコラトプシス属(Amycolatopsis)、アナエロビオスピリルム属(Anaerobospirillum)、アナエロラブダス属(Anaerorhabdus)、アラキニア属(Arachnia)、アルカノバクテリウム属(Arcanobacterium)、アルコバクター属(Arcobacter)、アルスロバクター属(Arthrobacter)、アトポビウム属(Atopobium)、オーレオバクテリウム属(Aureobacterium)、バクテロイデス属(Bacteroides)、バルネアトリックス属(Balneatrix)、バルトネラ属(Bartonella)、ベルゲイエラ属(Bergeyella)、ビフィドバクテリウム属(Bifidobacterium)、バイロフィラ属(Bilophila)、ブランハメラ属(Branhamella)、ボレリア属(Borrelia)、ボルデテラ属(Bordetella)、ブラキスピラ属(Brachyspira)、ブレビバチルス属(Brevibacillus)、ブレビバクテリウム属(Brevibacterium)、ブレブンディモナス属(Brevundimonas)、ブルセラ属(Brucella)、バークホルデリア属(Burkholderia)、ブティアウクセラ属(Buttiauxella)、ブチリビブリオ属(Butyrivibrio)、カリマトバクテリウム属(Calymmatobacterium)、カンピロバクター属(Campylobacter)、キャプノサイトファーガ属(Capnocytophaga)、カルジオバクテリウム属(Cardiobacterium)、カトネラ属(Catonella)、セデセア属(Cedecea)、セルロモナス属(Cellulomonas)、センチペダ属(Centipeda)、クラミジア属(Chlamydia)、クラミドフィラ属(Chlamydophila)、クロモバクテリウム属(Chromobacterium)、クリセオバクテリウム属(Chyseobacterium)、クリセオモナス属(Chryseomonas)、シトロバクター属(Citrobacter)、クロストリジウム属(Clostridium)、コリンゼラ属(Collinsella)、コマモナス属(Comamonas)、コリネバクテリウム属(Corynebacterium)、コクシエラ属(Coxiella)、クリプトバクテリウム属(Cryptobacterium)、デルフチア属(Delftia)、デルマバクター属(Dermabacter)、デルマトフィルス属(Dermatophilus)、デスルフォモナス属(Desulfomonas)、デスルホビブリオ属(Desulfovibrio)、ジアリスタ属(Dialister)、ディケロバクター属(Dichelobacter)、ドロシコッカス属(Dolosicoccus)、ドロシグラヌルム属(Dolosigranulum)、エドワージエラ属(Edwardsiella)、エッゲルセラ属(Eggerthella)、エーリキア属(Ehrlichia)、エイケネラ属(Eikenella)、エンペドバクター属(Empedobacter)、エンテロバクター属(Enterobacter)、エンテロコッカス属(Enterococcus)、エルウィニア属(Erwinia)、エリシペロスリクス属(Erysipelothrix)、エシェリキア属(Escherichia)、ユーバクテリウム属(Eubacterium)、エウィンゲラ属(Ewingella)、エキシグオバクテリウム属(Exiguobacterium)、ファクラミア属(Facklamia)、フィリファクター属(Filifactor)、フラビモナス属(Flavimonas)、フラボバクテリウム属(Flavobacterium)、フランシセラ属(Francisella)、フソバクテリウム属(Fusobacterium)、ガードネレラ属(Gardnerella)、グロビカテラ属(Globicatella)、双子菌属(Gemella)、ゴルドナ属(Gordona)、ヘモフィルス属(Haemophilus)、ハフニア属(Hafnia)、ヘリコバクター属(Helicobacter)、ハロコックス属(Helococcus)、ホールディマニア属(Holdemania)、イグナビグラナム属(Ignavigranum)、ジョンソネラ属(Johnsonella)、キンゲラ属(Kingella)、クレブシエラ属(Klebsiella)、コクリア属(Kocuria)、コセレラ属(Koserella)、カルシア属(Kurthia)、キトコッカス属(Kytococcus)、ラクトバチルス属(Lactobacillus)、ラクトコッカス属(Lactococcus)、ロートロピア属(Lautropia)、レクレルシア属(Leclercia)、レジオネラ属(Legionella)、レミノレラ属(Leminorella)、レプトスピラ属(Leptospira)、レプトトリキア属(Leptotrichia)、リューコノストック属(Leuconostoc)、リステリア属(Listeria)、リストネラ属(Listonella)、メガスフェラ属(Megasphaera)、メチロバクテリウム属(Methylobacterium)、ミクロバクテリウム属(Microbacterium)、ミクロコッカス属(Micrococcus)、ミツオケラ属(Mitsuokella)、モビルンカス属(Mobiluncus)、モエレレラ属(Moellerella)、モラクセラ属(Moraxella)、モルガネラ属(Morganella)、マイコバクテリウム属(Mycobacterium)、マイコプラズマ属(Mycoplasma)、ミロイデス属(Myroides)、ナイセリア属(Neisseria)、ノカルジア属(Nocardia)、ノカルジオプシス属(Nocardiopsis)、オクロバクテリウム属(Ochrobactrum)、オエルスコビア属(Oeskovia)、オリゲラ属(Oligella)、オリエンティア属(Orientia)、パエニバチルス属(Paenibacillus)、パントエア属(Pantoea)、パラクラミジア属(Parachlamydia)、パスツレラ属(Pasteurella)、ペディオコッカス属(Pediococcus)、ペプトコッカス属(Peptococcus)、ペプトストレプトコッカス属(Peptostreptococcus)、フォトバクテリウム属(Photobacterium)、フォトラブダス属(Photorhabdus)、プレジオモナス属(Plesiomonas)、ポルフィロモナス属(Porphyrimonas)、プレボテラ属(Prevotella)、プロピオニバクテリウム属(Propionibacterium)、プロテウス属(Proteus)、プロビデンシア属(Providencia)、シュードモナス属(Pseudomonas)、シュードノカルディア属(Pseudonocardia)、シュードラミバクター属(Pseudoramibacter)、サイクロバクター属(Psychrobacter)、ラーネラ属(Rahnella)、ラルストニア属(Ralstonia)、ロドコッカス属(Rhodococcus)、リケッチア属(Rickettsia)、ロシャリメア属(Rochalimaea)、ロゼオモナス属(Roseomonas)、ロチア属(Rothia)、ルミノコッカス属(Ruminococcus)、サルモネラ属(Salmonella)、セレノモナス属(Selenomonas)、セルプリナ属(Serpulina)、セラチア属(Serratia)、シュワネラ属(Shewenella)、赤痢菌属(Shigella)、シムカニア属(Simkania)、スラッキア属(Slackia)、スフィンゴバクテリウム属(Sphingobacterium)、スフィンゴモナス属(Sphingomonas)、スピリルム属(Spirillum)、ブドウ球菌属(Staphylococcus)、ステノトロホモナス属(Stenotrophomonas)、ストマトコッカス属(Stomatococcus)、ストレプトバチルス属(Streptobacillus)、連鎖球菌属(Streptococcus)、ストレプトミセス属(Streptomyces)、サクシニビブリオ属(Succinivibrio)、ステレラ属(Sutterella)、ストネラ属(Suttonella)、テイタメラ属(Tatumella)、ティセレラ属(Tissierella)、トラバルシエラ属(Trabulsiella)、トレポネーマ属(Treponema)、トロフェリマ属(Tropheryma)、ツカムレラ属(Tsakamurella)、ツリセラ属(Turicella)、ウレアプラズマ属(Ureaplasma)、バゴコッカス属(Vagococcus)、ベイロネラ属(Veillonella)、ビブリオ属(Vibrio)、ウィークセラ属(Weeksella)、ウォリネラ属(Wolinella)、ザントモナス属(Xanthomonas)、ゼノラブダス属(Xenorhabdus)、エルシニア属(Yersinia)、及びヨケネラ属(Yokenella)、例えば結核菌(M. tuberculosis)、ウシ型結核菌(M. bovis)、マイコバクテリウム・チフィリウム(M. typhimurium)、ウシ型結核菌株BCG、BCG亜株、マイコバクテリウム・アビウム(M. avium)、マイコバクテリウム・イントラセルラーレ(M. intracellulare)、マイコバクテリウム・アフリカヌム(M. africanum)、マイコバクテリウム・カンサシ(M. kansasii)、マイコバクテリウム・マリヌム(M. marinum)、マイコバクテリウム・ウルセランス(M. ulcerans)、ヨーネ菌(M. avium subspecies paratuberculosis)、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、表皮ブドウ球菌(Staphylococcus epidermidis)、腺疫菌(Staphylococcus equi)、化膿連鎖球菌(Streptococcus pyogenes)、ストレプトコッカス・アガラクチア(Streptococcus agalactiae)、リステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)、リステリア・イバノビイ(Listeria ivanovii)、炭疽菌(Bacillus anthracis)、枯草菌(B. subtilis)、ノカルジア・アステロイデス(Nocardia asteroides)、イスラエル放線菌(Actinomyces israelii)、アクネ菌(Propionibacterium acnes)、及び腸球菌(Enterococcus)種等のグラム陽性細菌、並びに破傷風菌(Clostridium tetani)、ウェルシュ菌(Clostridium perfringens)、ボツリヌス菌(Clostridium botulinum)、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)、コレラ菌(Vibrio cholerae)、アクチノバチルス・プルロニューモニア(Actinobacillus pleuropneumoniae)、ヘモリチカ菌(Pasteurella haemolytica)、パスツレラ・マルトシダ(Pasteurella multocida)、レジオネラ・ニューモフィラ(Legionella pneumophila)、チフス菌(Salmonella typhi)、ウシ流産菌(Brucella abortus)、クラミジア・トラコマチス(Chlamydi trachomatis)、オウム病クラミジア(Chlamydia psittaci)、コクシエラ菌(Coxiella burnetti)、大腸菌(Escherichia coil)、髄膜炎菌(Neiserria meningitidis)、淋菌(Neiserria gonorrhea)、インフルエンザ菌(Haemophilus influenzae)、軟性下疳菌(Haemophilus ducreyi)、ペスト菌(Yersinia pestis)、エルシニア・エンテロコリチカ(Yersinia enterolitica)、大腸菌、エンテロコッカス・ヒラエ(E. hirae)、セパシア菌(Burkholderia cepacia)、類鼻疽菌(Burkholderia pseudomallei)、野兎病菌(Francisella tularensis)、バクテロイデス・フラジリス(Bacteroides fragilis)、フソバクテリウム・ヌクレアタム(Fusobascterium nucleatum)、コウドリア・ルミナンチウム(Cowdria ruminantium)等のグラム陰性細菌を含むが、これらに限定されない。]
[0063] したがって、代表的な例は、バイオフィルムは、ブドウ球菌属、シュードモナス属、レジオネラ属、マイコバクテリウム属、プロテウス属、クレブシエラ属、フゾバクテリウム属(Fusobacterium)の細菌、又は他の腸内細菌若しくはコリフォーム細菌を含有し得る。]
[0064] バイオフィルムは、例えばカンジダ属(Candida)、アスペルギルス属(Aspergillus)、ニューモシスチス属(Pneumocystis)、ペニシリウム属(Penicillium)及びフザリウム属(Fusarium)の菌類も含有し得る。菌類の代表的な種は、カンジダ・アルビカンス(Candida albicans)、カンジダ・ドゥブリニエンシス(Candida dubliniensis)、クリプトコッカス・ネオフォルマンス(Cryptococcus neoformans)、ヒストプラズマ・カプスラーツム(Histoplama capsulatum)、アスペルギルス・フミガータス(Aspergillus fumigatus)、コクシジオイデス・イミチス(Coccidiodes immitis)、南アメリカ分芽菌(Paracoccidiodes brasiliensis)、ブラストミセス・デルマティティディス(Blastomyces dermitidis)、ニューモシスチス・カリニ(Pneomocystis carnii)、ペニシリウム・マルネッフェイ(Penicillium marneffi)、ススカビ(Alternaria alternate)を含むが、これらに限定されない。]
[0065] また、藻類がバイオフィルム中に含有される場合もあり、藻類の代表的な種は、ケトフォラ属(Chaetophora)、クロレラ・プロトテコイデス(Chlorella protothecoides)、コレオケーテ・スクタータ(Coleochaete scutata)、コレオケーテ・ソルータ(Coleochaete soluta)、シアニディオシゾン(Cyanidioschyzon merolae)、アファノカエテ属(Aphanochaete)、グロエオテニウム属(Gloeotaenium)、サヤミドロ属(Oedogonium)、オーキスティス属(Oocystis)、ユレモ属(Oscillatoria)、パラドキシア・マルチシチア(Paradoxia multisitia)、フォルミディウム属(Phormidium)、クロオコックス属(Chroococcus)、アファノテーケ属(Aphanothece)、オビケイソウ属(Fragillaria)、コッコネイス属(Cocconis)、ナビクラ属(Navicula)、キンベラ属(Cymbella)、海洋性珪藻類(Phaeodactylum)、並びにシアノバクテリア(藍藻)、及びニッチア・パレア(Nitzschia palea)等の珪藻を含む。]
[0066] バイオフィルムは、例えば寄生生物、例えばトキソプラズマ種(例えばトキソプラズマ・ゴンディ(Toxoplasma gondii))、プラスモジウム種(熱帯熱マラリア原虫(Plasmodium falciparum)、三日熱マラリア原虫(Plasmodium vivax)、四日熱マラリア原虫(Plasmodium malariae)、ブルセイトリパノソーマ(Trypanosoma brucei)、クルーズトリパノソーマ(Trypanosoma cruzi))、リーシュマニア種(例えば森林型熱帯リーシュマニア(Leishmania major))、住血吸虫(例えばマンソン住血吸虫(Schistosoma mansoni))及び赤痢アメーバ(Entamoeba histolytica)等の原生動物等のような他の生物も含有し得る。]
[0067] バイオフィルムは混合的な微生物コロニーを含むのが一般的であるので、本発明によるアルギネートオリゴマーが闘う対象であるバイオフィルムは、任意の数の上述の種を含み得る。種の数は、好ましくは少なくとも2、より好ましくは少なくとも5、最も好ましくは少なくとも10である。]
[0068] 好ましくは、バイオフィルムコロニーは、シトロバクター属、エンテロバクター属、エシェリキア属、ハフニア属、セラチア属、エルシニア属、ペプトストレプトコッカス属、バクテロイデス属(Bacteriodes)、シュードモナス属、レジオネラ属、ブドウ球菌属、エンテロコッカス属、連鎖球菌属、クレブシエラ属、カンジダ属、プロテウス属、バークホルデリア属、フゾバクテリウム属及びマイコバクテリウム属の少なくとも1つに属する微生物、例えば、黄色ブドウ球菌、表皮ブドウ球菌、レジオネラ・ニューモフィラ、カンジダ・アルビカンス、緑膿菌、セパシア菌及び化膿連鎖球菌を含む。]
[0069] 上述したようにバイオフィルムは、表面上に存在し得る。表面は限定されず、その上に微生物が発生し得る任意の表面(特に、上述したように、水又は湿分に曝された表面)を含む。表面は、生物又は非生物のものであってもよく、無生物(又は非生物)の表面は、微生物接触又はコンタミネーションに曝されていてもよい任意のかかる表面を含む。したがって、機械(とりわけ工業用機械)上の表面、又は水生環境(例えば海洋用設備、若しくは船若しくはボート、若しくはそれらの部分若しくは構成要素)に曝された任意の表面、又は環境の任意の部分に曝された任意の表面(例えばパイプ若しくは建築物上)が特に含まれる。微生物接触又はコンタミネーションに曝されたかかる無生物表面は、特に、以下のものの任意の部分を含む:食品又は飲料の加工処理、調製、貯蔵又は充填(dispensing)用の機械又は設備、空調装置、工業用機械、例えば化学的又は生物工学的な加工処理プラントにおけるもの、貯蔵タンク、及び医療用又は外科用設備。水又は湿分に曝されていてもよい、材料を運搬又は輸送又は送達するための任意の装置又は設備は、バイオフィルムが形成されやすい。かかる表面は、特にパイプ(この用語は、本明細書では、任意の管又はラインを含むように広範に使用される)を含む。代表的な無生物又は非生物の表面は、食品加工処理、貯蔵、充填若しくは調製用の設備若しくは表面、タンク、コンベヤ、床、ドレイン、クーラー、フリーザ、設備表面、壁、バルブ、ベルト、パイプ、空調管、冷却装置、食品若しくは飲料の充填ライン、熱交換器、ボートの船体、又は水に曝されたボートの構造の任意の部分、歯科用水道、石油掘削管、コンタクトレンズ、及び貯蔵ケースを含むが、これらに限定されない。上述したように、医療用又は外科用の設備又はデバイスは、その上にバイオフィルムが形成され得る具体的な表面の種類を表す。これは、任意の種類の、カテーテル(例えば中心静脈カテーテル及び尿路カテーテル)を含むライン、人工デバイス、例えば心臓弁、人工関節、義歯、歯冠、歯覆(dental caps)及び軟組織植込部材(例えば乳房、臀部及び唇の植込部材)を含み得る。任意の種類の植込式(又は「留置」)医療デバイス(例えばステント、子宮内デバイス、ペースメーカー、挿管チューブ、プロテーゼ又は人工デバイス、ライン又はカテーテル)が含まれる。「留置」医療デバイスは、その任意の部分が身体内に含まれる、すなわちそのデバイスが全体的に又は部分的に留置し得るデバイスを含み得る。]
[0070] 表面は、任意の材料から成り得る。例えば表面は金属、例えばアルミニウム、鋼、ステンレス鋼、クロム、チタン、鉄、その合金等であり得る。表面は、プラスチック、例えばポリオレフィン(例えばポリエチレン、(超高分子量)ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ(メタ)アクリレート、アクリロニトリル、ブタジエン、ABS、アクリロニトリルブタジエン等)、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート等)、及びポリアミド(例えば、ナイロン)、それらの組合せ等であってもよい。他の例は、アセタールコポリマー、ポリフェニルスルホン、ポリスルホン、ポリエーテルイミド(polythermide)、ポリカーボネート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリビニリデンフルオリド、ポリ(メチルメタクリレート)及びポリ(テトラフルオロエチレン)を含む。表面はまた、れんが、タイル、セラミック、磁器、木材、ビニル、リノリウム又はカーペット、それらの組合せ等であってもよい。表面はまた、食品、例えば牛肉、鳥肉、豚肉、野菜、果実、魚、貝、それらの組合せ等であってもよい。]
[0071] 生物又は有生物の表面は、身体内の、又は身体上の任意の表面又は接触面を含み得る。したがって、生物又は有生物の表面は、上述したように、「生理学的」又は「生物学的」表面と考えることができる。生物又は有生物の表面は、血液学的組織又は造血(haemotopoeitic)組織(例えば血液)を含み得る任意の組織の表面を含む、任意の身体の内部又は外部の表面であり得る。上で論じたように、死んだ若しくは死につつある(例えば壊死性の)、又は損傷した(例えば、炎症の、若しくは破壊された、若しくは分解した)組織は、バイオフィルムが特に成長しやすく、かかる組織は、「有生物の」又は「生物の」という用語に包含される。表面は、粘膜表面であっても、又は非粘膜表面であってもよい。]
[0072] 代表的な生物表面は、口腔内の任意の表面(例えば歯、歯肉、歯肉溝、歯周ポケット)、生殖器官(例えば子宮頸部、子宮、卵管)、腹膜、中耳、前立腺、尿路、血管内膜、結膜、角膜組織、気道、肺組織(例えば気管支組織及び肺胞(alveolial)組織)、心臓弁、胃腸管、皮膚、頭皮、爪、及び局所創傷又は内部創傷であり得る創傷(特に慢性創傷)の内側を含むが、これらに限定されない。]
[0073] 一態様では、表面は、粘膜の表面ではない、又はより具体的には高粘性の粘液被膜を有しない。当業者は、所定の表面での粘液が高粘性である場合に、判定することができる。一実施の形態では、表面は、粘液分泌組織の表面ではない。より具体的には、かかる一実施の形態では、表面は、粘液で被覆された組織の表面ではない。当業者は、その一般的知識として、粘液を分泌する組織と、粘液で被覆されている組織とを、知っているだろう。]
[0074] したがって、本発明が、被験体におけるバイオフィルム感染(例えば、細菌、ウイルス、真菌、又は原生生物等の寄生生物を含む任意の微生物によるバイオフィルム感染)の治療又は予防のための、本明細書で規定されるアルギネートオリゴマーの医学的な使用を提供することが分かるだろう。感染は、病原体感染であり得る。感染を引き起こし得る微生物の代表例は、上述した。注目すべきは、シトロバクター属、エンテロバクター属、エシェリキア属、ハフニア属、セラチア属、エルシニア属、ペプトストレプトコッカス属、バクテロイデス属、シュードモナス属、レジオネラ属、ブドウ球菌属、エンテロコッカス属、連鎖球菌属、クレブシエラ属、カンジダ属、プロテウス属、バークホルデリア属、フゾバクテリウム属及びマイコバクテリウム属、例えば黄色ブドウ球菌、表皮ブドウ球菌、レジオネラ・ニューモフィラ、カンジダ・アルビカンス、緑膿菌、セパシア菌及び化膿連鎖球菌による感染である。特に注目すべきは、シュードモナス属、例えば緑膿菌による感染である。]
[0075] 「被験体における」という用語は、被験体内部で又は被験体上で(例えば外部の身体表面上で)起こるバイオフィルム感染を含むように、本明細書では広範に使用される。バイオフィルム感染は、慢性のもの、例えば少なくとも5日間、又は少なくとも10日間、特に少なくとも20日間、より具体的には少なくとも30日間、最も具体的には少なくとも40日間持続している感染であってもよい(すなわち慢性バイオフィルム感染であってもよい)。慢性感染は、バイオフィルム感染として現れることが多いが、バイオフィルム感染は、本明細書で規定される慢性感染である必要はない。]
[0076] 本発明のこの態様では、バイオフィルム感染は、被験体内若しくは被験体上の表面(すなわち、上で論じたような生物の表面)、及び/又は医療デバイス、特に植込式若しくは「留置」医療デバイスの表面上で起こり得る。]
[0077] したがってこの態様では、本発明は、被験体におけるバイオフィルム感染の治療又は予防における使用のためのアルギネートオリゴマー(本明細書で規定される任意のアルギネートオリゴマーであり得る)を提供する。]
[0078] 別の観点からは、本発明のこの態様は、被験体におけるバイオフィルム感染の治療又は予防における使用のための薬物の製造のためのアルギネートオリゴマーの使用を提供する。]
[0079] 本発明のこの態様は、被験体におけるバイオフィルム感染を治療又は予防する方法であって、それを必要とする被験体に薬学的有効量のアルギネートオリゴマーを投与することを含む、方法も提供する。]
[0080] 被験体におけるバイオフィルム感染の治療又は予防におけるアルギネートオリゴマーの使用も提供される。]
[0081] 被験体は、任意のヒト又は非ヒト動物の被験体であり得るが、より具体的には脊椎動物、例えば哺乳動物の被験体、鳥の被験体、魚又は爬虫類であり得る。ヒトの被験体が好ましいが、被験体は、例えば、任意の家畜の動物、又は例えば動物園の動物であってもよい。したがって代表的な動物は、イヌ、ネコ、ウサギ、マウス、モルモット、ハムスター、ウマ、ブタ、ヒツジ、ヤギ、ウシ、鳥及び魚を含む。したがって本発明の獣医学的使用が包含される。被験体は、患者とみなされることがある。]
[0082] バイオフィルム感染は、任意の被験体で起こり得るが、被験体の中には、他よりもより感染しやすいものがある。バイオフィルム感染しやすい被験体は、上皮及び/又は内皮の障壁が弱体化又は損傷した被験体、微生物感染に対する分泌に基づく防御が阻害された、破壊された、弱体化した、又は損なわれた被験体、並びに免疫障害を有する、免疫不全状態にある、又は免疫抑制された被験体(すなわち、疾患若しくは臨床的介入若しくは他の治療のいずれに起因するかにかかわらず、又は理由は何であれ、免疫系の任意の部分が正常に機能していない又は正常以下で機能している、換言すれば免疫応答又は免疫活性の任意の部分が低減又は損傷した被験体)を含むが、これらに限定されない。]
[0083] バイオフィルム感染しやすい被験体の代表例は、予め確立した感染(例えば細菌、ウイルス、真菌又は原生生物等の寄生生物による)を有する被験体、特にHIVを有する被験体、敗血症を有する被験体、及び敗血症ショックを有する被験体;免疫不全状態にある被験体、例えば、化学療法及び/又は放射線療法の準備をしている、該療法を受けている、又は該療法から回復している被験体、臓器(例えば骨髄、肝臓、肺、心臓、心臓弁、腎臓等)移植被験体(自家移植、同種移植及び異種移植の患者を含む)、AIDSを有する被験体;健康管理機関、例えば病院に居住している被験体、特に集中治療又は救急治療中の被験体(すなわち、患者に対する生命維持システム又は臓器維持システムの規定に関する被験体単位);外傷を患っている被験体;火傷を有する被験体、急性創傷及び/又は慢性創傷を有する被験体;新生児期の被験体;高齢の被験体;癌を有する被験体(任意の新生物の病状を含むように本明細書で広範に規定される;悪性又は非悪性のもの)、特に免疫系の癌(例えば白血病、リンパ腫及び他の血液癌)を有する被験体;関節リウマチ、I型糖尿病、クローン病等の自己免疫性病状を患っている被験体、特に、これらの疾患に関する免疫抑制治療を受けている被験体;上皮又は内皮の分泌(例えば粘液、涙、唾液)及び/又は分泌物排出が低減した、又は阻害された被験体(例えば、粘膜組織上の繊毛が十分に機能しない被験体、及び/又は粘液の粘性が高い患者(例えば喫煙家、及びCOPD、気管支炎、嚢胞性線維性、気腫、肺癌、喘息、肺炎又は副鼻腔炎を有する被験体)、並びに医療デバイスを装着した被験体を含むが、これらに限定されない。]
[0084] したがって、本発明によりバイオフィルム感染と特に闘い得る被験体は、かん流の低下、外傷の繰返し、栄養不足、酸素供給不足、又は白血球の機能不全のいずれに起因するかにかかわらず、障害を有したままである患者を含む。]
[0085] 物理的外傷を被った被験体に特に注目すべきである。外傷自体が、被験体の上皮及び/又は内皮の障壁の弱体化又は損傷(compromisation)を引き起こすことがあり、被験体は、外傷に応答して免疫障害状態になり得る(ショック応答)。「外傷」という用語は、異物による細胞の攻撃、及び/又は細胞の物理的な傷害を広範に表す。異物には、微生物、粒子状物質、化学薬品等が含まれる。物理的な傷害には、機械的傷害;熱的傷害、例えば過度の熱又は冷たさにより引き起こされる傷害;電気的傷害、例えば電位の供給源との接触により引き起こされる傷害;及び、例えば赤外線、紫外線又は電離放射線への長期の広範な曝露により、引き起こされる放射線損傷が含まれる。]
[0086] 火傷を有する被験体にも特に注目すべきである。任意の火傷、特に重度の火傷は、被験体の上皮及び/又は内皮の障壁の完全性(integrity)に対して顕著な影響を有し、被験体は、火傷に応答して免疫障害状態になることが多い(ショック応答)。]
[0087] 典型的な火傷を引き起こす因子は、極度の温度(例えば、極度の温度での火、及び液体、及び気体)、電気、腐食性化学物質、摩擦及び放射線である。それらの因子の強度、並びに曝露の範囲及び期間は、様々な重症度の火傷を引き起こす。熱湯傷(すなわち、高温の液体及び/又は気体と関連する外傷)は、火傷であると考えられる。]
[0088] 表皮の火傷の重症度は、通常、2つの方法で分類される。最も一般的なものは、程度による分類である。第1度の火傷は、通常、傷害の全体的な領域における紅斑(赤色)と、傷害部位における白斑とに限定される。これらの火傷の細胞外傷は、表皮と同じ深さにしか及ばない。第2度の火傷も、傷害の全体的な領域における紅斑を示すが、表皮に表面的な水疱形成を伴う。第2度の火傷の細胞外傷は、表面的な(乳頭状の)真皮を含み、深い(網状の)真皮層も含み得る。第3度の火傷は、皮下組織への損傷により表皮が喪失するものである。損傷は典型的には、炭化することも含め極度である。ときには焼痂(乾燥した、黒色の壊死性組織)が存在する。第3度の火傷は、移植を必要とする場合がある。第4度の火傷では、皮下組織の壊滅的な損傷が生じ、例えば皮下組織は完全に失われ、損傷は下層の筋肉、腱及び靭帯組織に及ぶ。炭化及び焼痂が観察される。火傷が致命的であるとはいえない場合であっても、移植が必要である。]
[0089] 別の一般的な分類システムは、厚さによる分類である。「表層」の火傷は、第1度の火傷に相当する。第2度の火傷の範囲は、「部分層」の火傷の2つの分類に包含される。「部分層−表層性」は、乳頭状の真皮までの表皮にしか影響を及ぼさない火傷である。「部分層−深遠性」は、網状の真皮までの真皮に影響を及ぼす火傷である。「全層」の火傷は、第3度及び第4度の火傷に相当する。]
[0090] 幾つかの物理的な傷害、例えば幾つかの火傷、及び異物による細胞の攻撃が、創傷の形成を引き起こす。より具体的には創傷は、組織における裂け目(breach)、又はその剥離であると考えることができる。創傷は、自発形成する病変、例えば皮膚潰瘍(例えば静脈性潰瘍、糖尿病性潰瘍若しくは圧迫潰瘍)、肛門裂傷又は口腔内潰瘍により引き起こされることもある。]
[0091] 創傷は、典型的には急性又は慢性のいずれかと規定される。急性創傷は、治癒プロセスで認識されている3つの段階(すなわち、炎症段階、増殖段階及び再構成段階)を、長期的な経時変化を経ることなく、順序正しく進行する創傷である。しかし、慢性創傷は、治癒段階の1つで停止するので、治癒プロセスの生化学的事象の整然とした順序を全うしない創傷である。一般的に慢性創傷は、炎症段階で停止する。本発明の特定の態様によれば、慢性創傷は、少なくとも40日以内、特に少なくとも50日以内、より具体的には少なくとも60日以内、最も具体的には少なくとも70日以内には、治癒しない創傷である。]
[0092] 上で論じたように、創傷は、創傷が上皮の障壁を欠くこと、及びコロニー形成及びバイオフィルム付着のための底質及び表面の利用可能性により、感染(バイオフィルム感染、特に慢性バイオフィルム感染を含む)にとっての理想的な環境である。問題としては、創傷の感染は、治癒をさらに遅延化させることが多く、それにより創傷はさらにバイオフィルム形成及び感染確立がされやすいものとなる。したがって本発明のアルギネートは、創傷のバイオフィルム感染の治療及び予防において効果的であり、慢性創傷の治療は、本発明の好ましい一態様を表す。]
[0093] したがって、本発明の一実施の形態では、上述の被験体における、特に呼吸器の疾患又は障害、例えば嚢胞性線維症、創傷、火傷及び/又は外傷を有する被験体におけるバイオフィルム感染、特に慢性バイオフィルム感染を治療又は予防する方法であって、薬学的有効量の、本明細書で規定されるアルギネートオリゴマーを被験体に投与することを含む、方法が提供される。]
[0094] 特に重要な一態様では、アルギネートオリゴマーは、例えば感染した創傷(例えば火傷)の治療において、創傷(例えば火傷)における、バイオフィルム感染を治療又は予防するために、使用され得る。]
[0095] 創傷のバイオフィルム感染を治療及び予防する能力により、本明細書で規定されるアルギネートオリゴマーは、創傷治癒に対する障害の1つを除去することができ、したがって、上で規定されるアルギネートオリゴマーは、また、急性創傷及び慢性創傷の治癒の促進に効果的である。]
[0096] 治癒の促進は、治療が問題の創傷の治癒プロセス(すなわち、治癒プロセスで認識されている3つの段階を通る創傷の進行)を加速することを意味する。治癒プロセスの加速は、1つ、2つ又は全ての治癒段階(すなわち、炎症段階、増殖段階及び/又は再構成段階)を通る進行速度の増大として現れ得る。創傷が、治癒段階の1つにおいて停止する慢性創傷である場合には、加速は、停止後の直線的且つ連続的な治癒プロセスの再開として現れ得る。換言すれば、治療は、非治癒状態から治癒段階を通じて創傷が進行し始める状態へと創傷を移行させる。再開後の進行は、通常の急性創傷が治癒する速度と比較して、正常な速度、又はさらに遅い速度であり得る。]
[0097] アルギネートオリゴマーを使用して、バイオフィルム感染が身体内又は身体上のどこで起こり得るかにかかわらず、バイオフィルム感染を治療することができる。したがって別の実施の形態では、バイオフィルム感染は、医療デバイス、特に留置医療デバイスの感染であり得る。]
[0098] 上述したように、バイオフィルムは、歯上で、例えば歯垢の形態で、生じる。本発明により、アルギネートオリゴマーを、口腔健康管理剤として、例えば歯垢の制御において、例えば歯垢を除去若しくは低減するために、又は歯垢の発生を予防する、低減する若しくは遅延化させるために、使用することができる。アルギネートオリゴマーは、口腔内で起こり得る感染又は感染疾患、例えば歯肉炎及び歯周炎の治療及び予防において使用することもできる。]
[0099] 上述したように肺及び気道、並びに身体の全領域のバイオフィルム感染の治療は、概して本発明に包含されるが、一実施の形態では、本発明の医学的な使用は、(i)COPD(慢性閉塞性肺疾患)を患っている患者の気道、特に洞及び肺中におけるバイオフィルム、特に嚢胞性線維症、慢性閉塞性肺疾患、気腫、気管支炎及び副鼻腔炎の治療におけるバイオフィルム;(ii)中耳炎を患っている患者の中耳におけるバイオフィルム;又は(iii)生殖障害を有する女性患者の生殖器官におけるバイオフィルム;又は(iv)消化管機能障害(例えば便秘症)を有する患者の消化管におけるバイオフィルム、の治療を対象としない。]
[0100] 本発明の具体的な実施の形態では、アルギネートオリゴマーは、固有弁心内膜炎、急性中耳炎、慢性細菌性前立腺炎、肺炎、歯垢、歯周炎、呼吸器疾患(嚢胞性線維症及び喘息を含み得る)におけるバイオフィルム感染、並びに植込式又は人工の医療デバイスと関連するデバイス関連感染、例えば人工弁心内膜炎又はライン若しくはカテーテル若しくは人工関節若しくは代替組織(tissue replacements)の感染の治療に使用することができる。]
[0101] アルギネートの「薬学的有効」量は、標的としたバイオフィルム(上で規定される)に対する測定可能な効果、及び/又は標的とした病状に対する測定可能な効果をもたらすアルギネートの量である。この量は、投与量を決定するための標準技法に従い求めることができ、当業者は、その経験から、且つバイオフィルムのサイズ、構造、結着性及びコロニー数(例えば、上述のようなもの)をモニタリングするように設計された利用可能な日常的な試験と、標的とした病状をモニタリングするように設計された試験とを用いて、治療の成功の証拠を検出することができる。]
[0102] アルギネートの好適な用量は、被験体ごとに様々であり、被験体の重量、年齢及び性別、病状の重症度、投与様式、並びにまた、選択した具体的なアルギネートオリゴマーに従って、医師又は獣医により決定され得る。典型的には本発明のアルギネートオリゴマーは、最大10%、好ましくは最大6%、より好ましくは最大4%、及び最も好ましくは最大2%の局所濃度で、バイオフィルムに対して適用される。]
[0103] バイオフィルム感染に関して(すなわち、バイオフィルム自体に関して使用される場合とは対照的に、被験体における病状/感染の治療に関して)使用される場合、「治療」は、任意の治療的効果、すなわち病状に対する、又はバイオフィルム感染に関する任意の有益な効果を含むように、本明細書では広範に使用される。したがって感染の根絶若しくは排除、又は被験体若しくは感染の治癒が含まれるだけでなく、被験体の感染又は病状の改善も含まれる。したがって例えば、感染の任意の症状若しくは徴候の、又は任意の臨床的に許容される感染/病状の指標(例えば、創傷サイズの減少、若しくは治癒時間の加速)の改善が含まれる。したがって治療は、例えば先在する又は診断された感染/病状の、治癒的療法及び緩和療法の両方、すなわち対症治療を含む。]
[0104] 本明細書で使用する場合の「予防」は、任意の予防的効果を表す。したがって「予防」は、例えば予防的治療の前の病状又は症状に関して、病状若しくは病状の開始、又はその1つ又は複数の症状を、遅延化、制限、低減又は予防することを含む。したがって予防法は、病状の発生若しくは発症、又はその症状の絶対的な予防と、病状若しくは症状の開始若しくは発症の任意の遅延、又は病状若しくは症状の発症若しくは進行の低減若しくは制限との両方を明確に含む。]
[0105] 具体的には本発明のアルギネートは、例えば、バイオフィルム感染(例えば病原体による)を予防する、又は少なくともそのリスクを最小化する、予防的治療と考えることができる。本発明のこの態様は、本明細書で規定されるアルギネートオリゴマーの予防的計画により院内感染(病院関連/獲得性感染又は健康管理関連感染として既知である)、例えば、黄色ブドウ球菌、メチシリン抵抗性黄色ブドウ球菌(MRSA)、シュードモナス・エルギノーサ、アシネトバクター・バウマンニ(Acinetobacter baumannii)、ステノトロホモナス・マルトフィリア(Stenotrophomonas maltophilia)、クロストリジウム・ディフィシル(Clostridium difficile)、マイコバクテリウム・ツベルクローシス(Mycobacterium tuberculosis)及びバンコマイシン抵抗性エンテロコッカスに罹患するリスクを最小化することができるため、入院患者の治療において、特定の有用性を有する。本発明のこの態様も、外傷を患っている被験体、火傷を有する被験体、及び創傷を有する被験体(それらの全てが、上で論じたように、同様の影響を受けていない被験体よりも、より病原体感染しやすい)の治療において、特定の有用性を有する。]
[0106] 概して、本発明による治療又は予防法を必要とする被験体は、標的病状を患っている若しくはそのリスクを有すると診断される、又はバイオフィルム感染を発症している若しくはそのリスクを有することが特定される。]
[0107] 具体的には、本発明のアルギネートオリゴマーは、例えば創傷の感染、固有弁心内膜炎、急性中耳炎、慢性細菌性前立腺炎、歯周炎、気道及び肺の感染、(例えば嚢胞性線維症、若しくは他の呼吸器の疾患、歯垢、肺炎、又は医学的(例えば留置)医療デバイスの感染を含む、バイオフィルム感染の発症を予防する、又は少なくともそのリスクを最小化する予防的治療と考えることができる。]
[0108] 本発明の有利な一実施の形態では、アルギネートオリゴマーは、抗菌剤と結合して又は組み合わせて、使用され得る。医学的な使用との関連では、かかる薬剤は、任意の臨床的に有用な抗菌剤、特に抗生物質であり得る。非医学的な使用との関連では、抗菌剤はさらに、かかる目的、例えば任意の消毒剤又は殺菌剤又は洗浄剤又は滅菌剤のために使用される、任意の抗菌剤であり得る。薬剤は、別々に、又は同じ組成物中で共に、同時に又は順番に又は別々に、例えば任意の所望の時間間隔で、使用され得る。]
[0109] したがって代表例としては、抗菌剤はアルギネートオリゴマーの後で使用され得るが、幾つかの状況では先の又は同時の使用が有益であり得る。]
[0110] 標的バイオフィルム中における少なくとも1つの微生物を標的とする任意の抗菌剤が、使用され得る。抗菌剤の選択は、処理される表面にとって適切であることがもちろん必要であるが、例えば抗菌剤、例えば抗生物質、抗真菌剤、殺菌剤、及び/又は照射(例えばUV、X線、ガンマ線)、極度の温度、及び極度のpH等の滅菌条件が使用され得る。]
[0111] 代表的な抗生物質は、アミノグリコシド系抗生物質(例えばアミカシン、ゲンタマイシン、カナマイシン、ネオマイシン、ネチルマイシン、ストレプトマイシン、トブラマイシン);カルバセフェム系抗生物質(carbecephems)(例えばロラカルベフ);第一世代セファロスポリン系抗生物質(例えばセファドロキシル、セファゾリン、セファレキシン);第二世代セファロスポリン系抗生物質(例えばセファクロル、セフマンドール、セファレキシン、セフォキシチン、セフプロジル、セフロキシム);第三世代セファロスポリン系抗生物質(例えばセフィキシム、セフジニル、セフジトレン、セフォペラゾン、セフォタキシム、セフポドキシム、セフタジジム、セフチブテン、セフチゾキシム、セフトリアキソン);第四世代セファロスポリン系抗生物質(例えばセフェピム);マクロライド系抗生物質(例えばアジスロマイシン、クラリスロマイシン、ジリスロマイシン、エリスロマイシン、トロレアンドマイシン);モノバクタム系抗生物質(例えばアズトレオナム);ペニシリン系抗生物質(例えばアモキシシリン、アンピシリン、カルベニシリン、クロキサシリン、ジクロキサシリン、ナフシリン、オキサシリン、ペニシリンG、ペニシリンV、ピペラシリン、チカルシリン);ポリペプチド系抗生物質(例えばバシトラシン、コリスチン、ポリミキシンB);キノロン系抗生物質(例えばシプロフロキサシン、エノキサシン、ガチフロキサシン、レボフロキサシン、ロメフロキサシン、モキシフロキサシン、ノルフロキサシン、オフロキサシン、トロバフロキサシン);スルホンアミド系抗生物質(例えばマフェニド、スルファセタミド、スルファメチゾール、スルファサラジン、スルフイソキサゾール、トリメトプリム・スルファメトキサゾール合剤);テトラサイクリン系抗生物質(例えばデメクロサイクリン、ドキシサイクリン、ミノサイクリン、オキシテトラサイクリン、テトラサイクリン);カルバペネム系抗生物質(例えばイミペネム、メロペネム、エルタペネム、ドリペネム、パニペネム・ベタミプロン合剤、ビアペネム、PZ−601);クロラムフェニコール;クリンダマイシン、エタンブトール;ホスホマイシン;イソニアジド;リネゾリド;メトロニダゾール;ニトロフラントイン;ピラジナミド;キヌプリスチン・ダルホプリスチン合剤;リファンピン;スペクチノマイシン;及びバンコマイシンを含むが、これらに限定されない。抗生物質バンコマイシン、トブラマイシン、メロペネム、シプロフロキサシン、ピペラシリン、コリスチン、アズトレオナム、シプロフロキサシン及びアジスロマイシンが好ましい。]
[0112] 代表的な殺菌剤は、塩素系漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム)、第四級アンモニウム化合物(例えば塩化ベンザルコニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、塩化セチルピリジニウム)、過酸化水素、フェノール化合物(例えばTCP)、アルコール(例えばエタノール)、Virkon(商標)、ヨード化合物(compunds)(例えばポビドンヨード)、銀化合物(例えば元素銀ナノ/ミクロ粒子)を含むが、これらに限定されない。]
[0113] 代表的な抗真菌剤は、ポリエン系抗真菌剤(例えばナタマイシン、リモシジン、フィリピン、ナイスタチン、アムホテリシンB、カンジシン(candicin));イミダゾール系抗真菌剤(例えばミコナゾール、ケトコナゾール、クロトリマゾール、エコナゾール、ビフォナゾール、ブトコナゾール、フェンチコナゾール、イソコナゾール、オキシコナゾール、セルタコナゾール、スルコナゾール、チオコナゾール);トリアゾール系抗真菌剤(例えばフルコナゾール、イトラコナゾール、イサブコナゾール、ラブコナゾール、ポサコナゾール、ボリコナゾール、テルコナゾール);アリルアミン系抗真菌剤(例えばテルビナフィン、アモロルフィン、ナフチフィン、ブテナフィン);及びエキノキャンディン系抗真菌剤(例えばアニデュラファンギン、カスポファンギン、ミカファンギン)を含むが、これらに限定されない。]
[0114] 抗菌剤は、アルギネートの前に、それと同時に、又はそれの後に、好都合に適用され得る。好都合に、アルギネートと実質的に同時に、又はその後に抗菌剤が適用される。例えば、アルギネートオリゴマーの投与の少なくとも1時間後、好ましくは少なくとも3時間後、より好ましくは少なくとも5時間後、及び最も好ましくは少なくとも6時間後に、抗菌剤が適用される。抗菌剤の抗微生物効果を最適化するために、使用する薬剤に適切な時点に繰り返して、抗菌剤を与える(例えば、投与する又は送達させる)ことができる。当業者は、好適な投与又は使用の計画を立てることができる。長期間の治療では、アルギネートを、繰り返して使用することもできる。これは抗菌剤と同じ頻度で行うことができるが、典型的には頻度はより低い。必要な頻度は、バイオフィルム感染の位置、コロニーの構成、及び使用する抗菌剤により異なり、当業者は、投与又は使用のパターンを最適化することにより、結果を最適化することができる。]
[0115] 有利な一実施の形態では、抗菌剤を、表面からのバイオフィルムの物理的な除去又は低減(例えばデブリードマン)の後に、使用又は適用することができる。]
[0116] バイオフィルムの除去の後、又はバイオフィルムを除去する試みの後で、0時間〜24時間、特に2時間〜12時間、より具体的には4時間〜8時間、最も具体的には5時間〜7時間、例えば6時間、表面を、アルギネートオリゴマーと接触させることができる。この後、必要に応じて、抗菌剤を適用することができる。かかる状況が、臨床現場では、望ましい又は特に適用可能であり得る。バイオフィルムに感染した創傷の場合には、インキュベーション期間を好都合に設定し、計画に従う創傷被覆材の変更に対応することができる。]
[0117] 任意の好適な外科的手段、機械的手段又は化学的手段を用いて、バイオフィルムの物理的な除去を、実施することができる。好都合には、これは、バイオフィルムに対して圧力をかけて適用される液体、ゲル、ゲル−ゾル、半固体組成物、若しくは気体の、超音波処理の、レーザーの、又は研磨器具による使用であり得る。除去自体に使用する、又は除去前、除去中、若しくは除去後の洗浄溶液としての組成物は、好都合には、アルギネートオリゴマーを含有し得る。]
[0118] したがって、具体的な一実施の形態では、アルギネートオリゴマー、特に本明細書で規定される任意のアルギネートオリゴマーを含有するデブリードマン又は洗浄組成物、例えば創傷のための溶液が提供される。かかるデブリードマン組成物は、典型的には無菌溶液、特に無菌水溶液、又は油性無菌溶液であり、タンパク質分解酵素(例えばコラゲナーゼ、トリプシン、ペプシン、エラスターゼ)、研磨用固相(例えばコロイド状シリカ、粉砕軽石、粉砕植物又は動物殻体)をさらに含有し得る。]
[0119] 他のバイオフィルム破壊剤との組合せ又は結合での使用が、有益であり得る。バイオフィルム破壊剤は、プロテアーゼ、例えばセリンプロテアーゼ、メタロプロテアーゼ及びシステインプロテアーゼ(これらの種類のプロテアーゼの例は、欧州特許第0590746号明細書(その全内容が参照により本明細書に援用される)に列挙されている);ヌクレアーゼ、例えばDNase I及びII、RNaseA、H、I、II、III、P、PhyM、R;リパーゼ、及び多糖類を分解する能力を有する酵素、ゲルゾリン、チオール還元剤、アセチルシステイン、非荷電低分子量多糖(例えばデキストラン)、又はアニオン性ポリアミノ酸(例えばポリASP若しくはポリGLU)を含むが、これらに限定されない。]
[0120] アルギネートリアーゼに関して特別に言及することができ、これと本明細書で規定されるアルギネートオリゴマーとの組合せでの使用は、本発明のこの態様の考え得る具体的な一実施の形態を表す。]
[0121] 免疫賦活剤との組合せ又は結合での使用も、臨床状況でのバイオフィルムの治療において、有益であり得る。これらの免疫賦活剤は、抗菌剤に関して上述したものに対応する時点で好都合に使用することができ、アルギネートオリゴマー及び抗菌剤との組合せで任意に使用することができる。好適な免疫賦活剤は、サイトカイン、例えばTNF、IL−1、IL−6、IL−8、並びに例えば米国特許第5,169,840号明細書、国際公開第91/11205号パンフレット及び国際公開第03/045402号パンフレット(これらの全体が明示的に参照により本明細書に援用される)に記載される高M含量アルギネート等の免疫賦活性アルギネート(しかし、免疫賦活性を有する任意のアルギネートを含む)を含むが、これらに限定されない。]
[0122] 成長因子、例えばPDGF、FGF、EGF、TGF、hGF、及び酵素との組合せ又は結合でのアルギネートオリゴマーの使用が、本発明の医学的な使用において有益であり得る。好適な酵素の代表例は、プロテアーゼ、例えばセリンプロテアーゼ、メタロプロテアーゼ及びシステインプロテアーゼ(これらの種類のプロテアーゼの例は、欧州特許第0590746号明細書(その全内容が参照により本明細書に援用される)に列挙されている);ヌクレアーゼ、例えばDNase I及びII、RNaseA、H、I、II、III、P、PhyM、R;リパーゼ、及び多糖類を分解する能力を有する酵素を含むが、これらに限定されない。]
[0123] 例えば核酸切断酵素(例えばDNase I等のDNase)、ゲルゾリン、チオール還元剤、アセチルシステイン、塩化ナトリウム、非荷電の低分子量多糖(例えばデキストラン)、アルギニン(若しくは他の一酸化窒素前駆体若しくは合成促進剤)、又はアニオン性ポリアミノ酸(例えばポリASP若しくはポリGLU)のような、生理学的に耐容性を有する粘膜粘度低減剤との組合せ又は結合でのアルギネートオリゴマーの使用も、有益であり得る。アンブロキソール、ブロムヘキシン(romhexine)、カルボシステイン、ドミオドール、エプラジノン、エルドステイン、レトステイン、メスナ、ネルテネキシン、ソブレロール、ステプロニン、チオプロニンが、注目すべき具体的な粘液溶解薬である。DNaseの使用が特に好ましい。]
[0124] 上で論じたように、アルギネートオリゴマーは、任意に、使用することが望まれ得る任意の他の治療用活性剤(active agent)(例えば、抗炎症剤)と共に、使用することができる。さらなる治療用活性剤(例えば、抗菌剤又は抗炎症剤)とアルギネートオリゴマーとの組合せでの使用は、該さらなる治療用活性剤の用量(例えば、通常用量又は正常用量)を低減することを、有利に可能とすることができ、該さらなる治療用活性剤を例えばその正常用量若しくは通常用量で、又はより低用量で、例えばその正常用量の最大50%で(若しくは50%で)、使用することができる。]
[0125] 本発明は、単一のアルギネートオリゴマー、又は混合物の(多種の/複数の)異なるアルギネートオリゴマーの使用を包含する。したがって、例えば、異なるアルギネートオリゴマー(例えば2種類以上の)の組合せが、使用され得る。]
[0126] 医学的な使用の場合には、本発明のアルギネートを、任意の好都合な形態で、又は任意の好都合な手段により、例えば局所経路、経口経路、非経口経路、経腸経路、非経口経路により、若しくは吸入により、被験体に投与することができる。好ましくはアルギネートは、局所経路、経口経路若しくは非経口経路により、又は吸入により、投与される。]
[0127] 当業者は、本発明のアルギネートを、当該技術分野で既知であり且つ文献で広く記載されている従来の方法のいずれかにより、これらの投与経路に適した医薬品組成物中に配合することができる。単に指針を示すためのものにすぎないが、実施例11及び実施例12が、2つの考え得る組成物(局所組成物及びデブリードマン液体)を説明している。]
[0128] したがって本発明は、少なくとも1つの薬学的に許容可能な担体、希釈剤又は賦形剤と共に本明細書で規定されるアルギネートオリゴマーを含む、バイオフィルム感染の治療又は予防における使用のための医薬品組成物も提供する。]
[0129] 活性成分は、1つ又は複数の従来の担体、希釈剤及び/又は賦形剤と、任意に他の活性剤と共に、組み込み、従来のガレヌス調製物、例えば錠剤、ピル、粉末(例えば吸入用粉末)、ロゼンジ、サシェ剤、カシェ剤、エリキシル、懸濁液、乳化液、溶液、シロップ、エアロゾル(固体として、又は液体媒体中で)、スプレー(例えば鼻腔用スプレー)、ネブライザにおける使用のための組成物、軟膏、軟ゼラチンカプセル及び硬ゼラチンカプセル、坐剤、無菌注射溶液、無菌包装粉末等を製造することができる。]
[0130] 好適な担体、賦形剤及び希釈剤の例は、ラクトース、デキストロース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、デンプン、アカシア・ゴム、リン酸カルシウム、不活性アルギネート、トラガカント、ゼラチン、ケイ酸カルシウム,微結晶性セルロース、ポリビニルピロリドン、セルロース、水シロップ、水、水/エタノール、水/グリコール、水/ポリエチレン、高張食塩水、グリコール、プロピレングリコール、メチルセルロース、メチルヒドロキシベンゾエート、プロピルヒドロキシベンゾエート、タルク、ステアリン酸マグネシウム、鉱油、若しくは脂肪物質(ハードファット等)、又はそれらの好適な混合物である。好ましい賦形剤及び希釈剤は、マンニトール及び高張食塩水(生理食塩水)である。]
[0131] 組成物は、滑剤、湿潤剤、乳化剤、懸濁剤、保存料、甘味料、香料等をさらに含んでいてもよい。]
[0132] 上で論じたように、本発明による使用のために提示されるアルギネートオリゴマーは、他の治療剤との組合せで使用して、例えば単一の医薬品製剤又は医薬品組成物で共に、又は別々に、投与することができる(すなわち、別々の、順番の又は同時の投与)。したがって、本発明のアルギネートは、例えば医薬品キットで、又は組み合わせた(「組合せ」)製品として、第2の(又はさらなる)治療用活性剤と組み合わせることができる。]
[0133] したがって本発明のさらなる一態様は、バイオフィルムと闘う際における、及び/又は被験体におけるバイオフィルム感染若しくは本明細書で規定される任意の病状を治療若しくは予防する際における使用のための、別々の、同時の又は順番の、バイオフィルムに対する適用、及び/又は被験体への投与のための、組合せの調製物として、本明細書で規定されるアルギネートオリゴマーと、第2の活性剤とを含有する製品を提供する。]
[0134] さらなる治療用活性剤は、上で組合せ療法に関して論じたように、医薬品組成物中に含まれ得る。]
[0135] 非経口で投与可能な形態(例えば静脈内溶液)は、無菌であり且つ生理学的に許容不可能な薬剤を含まぬべきであり、投与による刺激又は他の悪影響を最小化するために低浸透圧であるべきであり、したがって該溶液は好ましくは、等張、又はわずかに高張の溶液、例えば高張食塩水(生理食塩水)であるべきである。好適なビヒクルは、非経口溶液、例えば塩化ナトリウム注射液、リンゲル液、デキストロース注射液、デキストロース及び塩化ナトリウム注射液、乳酸加リンゲル液、並びにRemington's Pharmaceutical Sciences, 15th ed., Easton: Mack Publishing Co., pp. 1405-1412 and 1461-1487 (1975)及びThe National Formulary XIV, 14th ed. Washington: American Pharmaceutical Association(1975)に記載されるような他の溶液を投与するために習慣的に使用されている水性ビヒクルを含む。溶液は、バイオポリマーに適合性を有し、且つ製品の製造、貯蔵又は使用を妨げない非経口溶液、賦形剤及び他の添加物のために従来から使用されている保存料、抗菌剤、緩衝液及び抗酸化剤を含有することができる。]
[0136] 局所投与のために、アルギネートオリゴマーを、クリーム、軟膏、ゲル、経皮パッチ等の中に組み込むことができる。アルギネートオリゴマーは、医学的な被覆材、例えば創傷被覆材、例えば織った(例えば布)被覆材、又は不織被覆材(例えばゲル、又はゲル成分を有する被覆材)中に組み込むこともできる。被覆材におけるアルギネートポリマーの使用は既知であり、かかる被覆材、又は実際には任意の被覆材は、本発明のアルギネートオリゴマーをさらに組み込むことができる。]
[0137] したがって、さらなる具体的な実施の形態では、本発明はさらに、アルギネートオリゴマー(本明細書で規定される任意のアルギネートオリゴマーであり得る)を含む創傷被覆材を提供する。]
[0138] 好適であると考えられるさらなる局所システムは、例えば、固体、半固体、非晶質、又は液体結晶ゲルマトリクスがin situで形成され、且つアルギネートオリゴマーを含み得るゲルのような、in situ薬剤送達システムである。かかるマトリクスは、マトリクスからのアルギネートオリゴマーの放出を制御するように好都合に設計することができ、例えば放出を、選択した一定期間にわたり遅延化及び/又は持続させることができる。かかるシステムは、生物学的な組織又は流体と接触しただけで、ゲルを形成し得る。典型的にはゲルは、生体接着性を有する。プレゲル組成物を保持する、又は該組成物を保持するように適合させることができる任意の身体の部位への送達は、かかる送達技法により標的とすることができる。かかるシステムは、国際公開第2005/023176号パンフレットで説明されている。]
[0139] 口腔、頬側及び歯の表面への塗布のために、歯磨き粉及び洗口剤に具体的に言及する。したがって、特定の一態様では、アルギネートオリゴマー(本明細書で規定される任意のアルギネートオリゴマーであり得る)を含む、口腔健康管理、又は口腔衛生用の組成物、特に洗口剤又は歯磨き粉が含まれる。]
[0140] 上述したように、本発明の好ましい組成物は、例えば組織から、バイオフィルムを除去するデブリードマンプロセスにおいて使用されるデブリードマン組成物である。典型的にはかかる組成物は液体であるが、ゲル、ゲル−ゾル、又は半固体組成物が使用され得る。組成物は、バイオフィルムを切除する(例えば、圧力をかけて組織に塗布することにより)のに使用することができ、及び/又は外科的、機械的若しくは化学的プロセスによる等の他の手段によるデブリードマンの前に、その最中に、及び/又はその後に、組織を浸すのに使用することができる。当業者は、本発明によれば、デブリードマン組成物を容易に構築することができる。]
[0141] 無生物の表面上のバイオフィルムの場合には、アルギネートオリゴマーを、任意の好都合な組成物若しくは製剤で、又は任意の好都合な手段により、処理対象の表面に塗布することができる。したがってアルギネートオリゴマーは、液体、ゲル、ゲル−ゾル、半固体又は固体の形態(例えば溶液、懸濁液、ホモジネート、乳化液、ペースト、粉末、エアロゾル、蒸気)であり得る。典型的にはかかる無生物表面のバイオフィルムを処理する組成物は、薬学的に許容可能な組成物ではない組成物である。組成物の形態の選択は、バイオフィルム構造及びコロニー組成及び位置により影響される。例えば、バイオフィルムの位置が流体ラインである場合には、流体の組成物を適用することが好都合であり得る。処理対象の表面上で持続するが、通常使用の流体中には浸出しない組成物(例えば接着性ゲル)を使用することが好ましい場合もある。当業者は、その一般的な知識により、好適な組成物を容易に調製することができる。例えば、アルギネートオリゴマーを、塗料製剤に添加し、処理対象の表面、例えば、ボートの船体、若しくは水に曝されたボートの構造の他の部分に、又は建築物若しくはその任意の部分、タンク(例えば貯蔵タンク若しくは加工処理タンク)に、又は実際には任意の工業用機械の任意の部分に、塗布することができる。かかる組成物は、上述のように、抗菌剤、例えば塩素系漂白剤、TCP、エタノール、Virkon(商標)、ポビドンヨード、銀化合物等を好都合に含んでいてもよい。組成物は薬学的に許容可能である必要はないので、表面損傷、環境コンタミネーション、使用者の安全性、及び処理対象の表面のコンタミネーション、並びに組成物の他の成分との相互作用の考慮事項を条件として、より厳しい抗菌剤を使用することができる。]
[0142] 本発明の組成物は、当該技術分野で既知の手法を利用することにより、被験体/表面への投与後に活性成分の迅速な、持続的な、又は遅延化した放出をもたらすように、構築することができる。接着性組成物も好ましい。接着製剤、持続放出製剤及び/又は遅延化放出製剤が特に好都合であり得る。]
[0143] さらなる一態様では、本発明は、バイオフィルムがコロニー形成しやすい製品であって、そのコロニー形成しやすい表面が本明細書で規定されるアルギネートオリゴマーで前処理されている製品を提供する。バイオフィルムがコロニー形成しやすい製品及び表面の非限定的な例は、上述している。食品又は飲料の加工処理、貯蔵又は充填用の設備、並びに医療デバイスに関して特別に言及することができる。前処理を、任意の好都合な手段、例えばアルギネートオリゴマーを表面に塗布する、とりわけ表面をコーティングする任意の形態、例えば噴霧乾燥、アルギネートオリゴマーを組み込んだポリマーでのポリマーコーティング、及びアルギネートオリゴマーを含有する塗料製剤、ワニス製剤又はラッカー製剤を用いて塗料を塗る、ワニスを塗る、又はラッカーを塗ることにより、達成することができる。アルギネートオリゴマーを含有するかかる「コーティング」組成物(例えば塗料、ワニス又はラッカー)は、本発明のさらなる一態様を表す。或いは、アルギネートオリゴマーを、表面が製造される材料中に組み込むことができる。このアプローチは、プラスチック及びシリコーン等のポリマーから製造される表面(例えば上述の医療デバイス)に適している。]
[0144] 本発明は、以下の非限定的な例を参照してさらに説明される。]
図面の簡単な説明

[0145] 終夜作製し、その後ムチン(2.5g/L)及びG断片(0、1%、2%又は6%)で終夜処理した、シュードモナスのバイオフィルムにおける、アミカシン(4096μg/ml〜0μg/ml)での終夜の処理後0時間、6時間及び24時間での、細菌の成長を示す図である。
終夜作製し、その後ムチン(2.5g/L)及びG断片(0、1%、2%又は6%)で終夜処理した、シュードモナスのバイオフィルムにおける、オキシテトラサイクリン(4096μg/ml〜0μg/ml)での終夜の処理後0時間、6時間及び24時間での、細菌の成長を示す図である。
終夜ムチン(2.5g/L)及びG断片(0、1%、2%又は6%)を用いて作製したシュードモナスのバイオフィルムにおける、オキシテトラサイクリン(4096μg/ml〜0μg/ml)での終夜の処理後0時間、6時間及び24時間での、細菌の成長を示す図である。
6時間ムチン(2.5g/l)を用いて作製し、その後ムチン(2.5g/L)及びG断片(0又は6%)で終夜処理した、シュードモナスのバイオフィルムにおける、アミカシン、トブラマイシン、オキシテトラサイクリン又は「アミカシン+オキシテトラサイクリン」(4096μg/ml〜0μg/ml)での終夜の処理後0時間、6時間及び24時間での、細菌の成長を示す図である。
6時間ムチン(2.5g/l)を用いて作製し、その後ムチン(2.5g/L)及びG断片(0又は6%)で終夜処理した、シュードモナスのバイオフィルムにおける、アミカシン、トブラマイシン、オキシテトラサイクリン又は「アミカシン+オキシテトラサイクリン」(4096μg/ml〜0μg/ml)での終夜の処理後0時間、6時間及び24時間での、細菌の成長を示す図である。
6時間ムチンを用いずに作製し、その後ムチンを用いずにG断片(0又は6%)で処理した、シュードモナスPAO1のバイオフィルムにおける、アミカシン(4096μg/ml〜0μg/ml)又はトブラマイシン(1024μg/ml〜0μg/ml)での終夜の処理後0時間、6時間及び24時間での、細菌の成長を示す図である。
6時間ムチン(2.5g/l)を用いて作製し、その後ムチン(2.5g/L)及び「Gブロック#0802」(0又は6%)で終夜処理した、シュードモナスPAO1のバイオフィルムにおける、アミカシン(4096μg/ml〜0μg/ml)又はトブラマイシン(1024μg/ml〜0μg/ml)での終夜の処理後0時間、6時間及び24時間での、細菌の成長を示す図である。
6時間ムチン(2.5g/l)を用いて作製し、その後ムチン(2.5g/L)及びG断片(0又は6%)で終夜処理した、黄色ブドウ球菌ATCC6538株のバイオフィルムにおける、オキシテトラサイクリン(4096μg/ml〜0μg/ml)での終夜の処理後0時間、6時間及び24時間での、細菌の成長を示す図である。
6時間ムチン(2.5g/L)を用いて作製し、その後ムチン(2.5g/L)及びG断片(0又は6%)でさらに終夜処理した、MRSA創傷分離株「1103」のバイオフィルムにおける、トブラマイシン(1024μg/ml〜0μg/ml)での終夜の処理後0時間、6時間及び24時間での、細菌の成長を示す図である。
終夜のムチン(2.5g/L)及びG断片(0又は2%)を用いて作製したバイオフィルム中のカンジダ・アルビカンスATCC90028及びカンジダ・ドゥブリニエンシスCD36Tの付着に及ぼす、G断片及びムチンの効果を示す図である。
6時間ムチン(2.5g/l)を用いて作製し、その後ムチン(2.5g/L)及びG断片(0又は2%)で24時間処理した、シュードモナスのバイオフィルムの電子顕微鏡写真である。]
[0146] 実施例1−材料、及び標準的な方法
細菌株。
菌株保存機関の2菌株であるシュードモナス・エルギノーサPAO1(ATCC15682、創傷分離株)及び黄色ブドウ球菌(ATCC6538)を、慢性静脈性脚部潰瘍由来の臨床分離株黄色ブドウ球菌(MRSA)「1103」と共にMBECアッセイのために使用した。2つのカンジダ基準株、カンジダ・アルビカンスATCC90028及びカンジダ・ドゥブリニエンシスCD36Tを、付着アッセイのために使用した。]
[0147] 化学薬品及び細菌培地。
細菌コロニーを、5%のヒツジ血液を添加したブラッド・アガー・ベースNo.2(BA;Lab15,LabM, Bury, UK)で培養し、それを使用してtryptone soya broth(TSB、CM0129, Oxoid, Basingstoke, UK)に植菌し、終夜培養した。バイオフィルムを、カチオン調整Mueller−Hintonブロス(CAMHB;Lab114,LabM)中で作製した。使用した抗生物質は全てが、医薬品グレード(Sigma-Aldrich, Gillingham, UK)のものであり、アミカシン、オキシテトラサイクリン及びトブラマイシンを含んでいた。ブタ胃ムチン糖タンパク質(Jeff Pearson(Newcastle University)により精製された)、並びにアルギネートオリゴマーCF−5/20(「G断片」;2600Da、%G:90〜95)及びGブロック#0802(6400Da、%G:91)は、Algipharma AS(Sandvika, Norway)より提供を受けた。]
[0148] 最小バイオフィルム根絶濃度アッセイ(MBEC)。
使用したMBEC法は、MoskowitzSM, et al (2004) J Clin Microbiol 42:1915-1922を修正したものであった。−80℃の貯蔵から回復させた後、細菌分離株をBAで培養し、その後TSBで終夜培養した。ムチン(2.5g/l)を含む又は含まないCAMHB中で細菌培養液を0.5マクファーランドに希釈した後、100μlを平底96ウェルマイクロタイタープレートのウェルに移した。実施例3では、ムチン(2.5g/l)及びアルギネートを含むCAMHB中で細菌培養液を0.5マクファーランドに希釈し、100μlを平底96ウェルマイクロタイタープレートのウェルに移した。]
[0149] 脱水を防止するために、その後プレートをパラフィルムで覆い、37℃でインキュベーションし、バイオフィルムを形成させた。インキュベーションの時間及び条件は、以下で説明するように変化させた。]
[0150] バイオフィルム形成後、浮遊細胞及び上清を除去し、その後各ウェルを無菌リン酸緩衝生理食塩水(PBS)で洗浄した。洗浄後、細胞を、ムチン(2.5g/l)を含む又は含まない100μlCAMHB中の、アルギネート及び/又は抗生物質の組合せで処理した。その後プレートをパラフィルムで覆い、穏やかに傾斜させながら37℃でインキュベーションした。インキュベーションの時間及び条件は、以下で説明するように変化させた。使用した抗生物質及び濃度範囲を、以下に示す。]
[0151] ウェルをPBSで洗浄し、CAMHB中における各濃度の抗生物質の段階希釈液100μlを、その後二連で添加した。プレートを再びパラフィルムで覆い、穏やかに傾斜させながら終夜37℃でインキュベーションした。]
[0152] 全MBECアッセイにおいて、最終的な細胞数を以下のように評価した。ウェルをPBSで洗浄し、バイオフィルムを100μlのCAMHB中で激しいピペッティングにより再懸濁した。直ちに(0時間)、及び6時間及び24時間の37℃でのインキュベーション後に、620nmでの光学密度(OD620)を、マイクロプレートリーダー(FLUOstar OPTIMA,BMG LABTECH)で測定した。]
[0153] MBEC値は、試験試料中の全ての細菌の成長を阻害する抗生物質の濃度である。細菌の成長は、試料の吸光度の増大により測定する。したがってMBEC値の減少は、抗生物質に対する試料の感受性が増大していることを示す(すなわち、細菌の成長を防止するために必要な抗生物質がより少ない)。]
[0154] 使用した抗生物質及び濃度範囲。]
[0155] ムチンを用いない最小バイオフィルム根絶濃度(MBEC)アッセイ。
シュードモナス・エルギノーサPAO1(ATCC15682)を、ムチンを添加しない場合のMBEC値を決定するために使用した。MBECのプロトコルは、上述の通りであるが、増殖培地に対するムチンの添加は行わなかった。2種類の抗生物質、アミカシン及びトブラマイシンを試験した。]
[0156] 酵母付着アッセイ。
使用した付着アッセイは、Djordjevic et al., (2002) Appl Environ Microbiol 68:2950-2958を修正したものであった。カンジダ・アルビカンスATCC90028及びカンジダ・ドゥブリニエンシスCD36Tが、付着アッセイに使用したカンジダ株であった。カンジダを、Sabouraudsデキストロースアガー(Lab33,LabM)で培養し、ブロス培養液をSabouraud液体培地(Lab9,LabM)中で終夜培養した。5μlの終夜培養液の添加後、ムチン(2.5g/l)及びG断片(0、2%、6%又は10%の濃度で)を添加した95μlのCAMHBをウェルに添加した。プレートをパラフィルムで覆い、37℃で終夜インキュベーションし、バイオフィルムを形成させた。]
[0157] 浮遊細胞及び上清をウェルから除去した後、得られたバイオフィルムを無菌dH2Oで洗浄した(3×)。その後プレートを56℃で45分間乾燥させた。その後各ウェルを、1%(v/v)クリスタルバイオレット水溶液150μlで45分間染色した。プレートを再びdH2Oで洗浄した(3×)後、95%エタノール200μlを添加した。5分後、各ウェルから100μlを新たなマイクロタイタープレートに移した。その後ODをプレートリーダー(540nm)で測定した。]
[0158] 画像化用のバイオフィルムの成長。
−80℃の貯蔵から回復させた後、細菌分離株をBAで培養し、その後TSBで終夜培養した。ムチン(2.5g/l)を含むCAMHB中で細菌培養液を0.5マクファーランドに希釈した後、100μlを平底96ウェルマイクロタイタープレートのウェルに移した。その後脱水を防止するためにプレートをパラフィルムで覆い、37℃で6時間インキュベーションし、バイオフィルムを形成させた。バイオフィルム形成後、浮遊細胞及び上清を除去し、その後各ウェルを無菌リン酸緩衝生理食塩水(PBS)で洗浄した。洗浄後、細胞を、100μl CAMHB中のG断片及びムチン(2.5g/l)で処理した。その後プレートをパラフィルムで覆い、穏やかに傾斜させながら37℃で24時間インキュベーションした。]
[0159] シュードモナスのバイオフィルムの走査型電子顕微鏡検査(SEM)。
グルタルアルデヒド(2%)をG断片処理したバイオフィルムに添加し、室温で24時間固定した。試料を、一連のエタノール濃度勾配で脱水し、臨界点乾燥器(Balzers CPD 030、Germany)で乾燥し、アルミニウムのスタブ上にマウントし、sputter−coater(EMscope modelAE1231, UK)において金でコーティングし、その後走査型電子顕微鏡(FEI−Philips XL−20,The Netherlands)で観察した。]
[0160] BODIPY(登録商標)630/650−X SEを使用する、かく乱していないバイオフィルムの共焦点顕微鏡検査
G断片処理したバイオフィルムを無菌蒸留水で洗浄し、シュードモナスのバイオフィルムにおけるマトリクス成分(EPS)を選択的に染色するBODIPY(登録商標)630/650−X SE染色剤(BODIPY(登録商標)630/650−X SE,Invitrogen Ltd)で染色した。]
[0161] BODIPY(登録商標)630/650−X SEを、各バイオフィルム試料に添加した(100μl(10μg/ml))。調製物を、暗所で1時間インキュベーションし、その後CLSMにより分析した。]
[0162] 実施例2−G断片で終夜前処理したシュードモナス・エルギノーサのバイオフィルムに関するMBEC値の測定
上述に従いMBECアッセイを行った。バイオフィルムを、ムチンを用いず、終夜プレート中で作製した。PBSでの洗浄後、バイオフィルムを、0、1%、2%又は6%のG断片、及びムチンと共に終夜インキュベーションした。PBSでの洗浄後、抗生物質(アミカシン又はオキシテトラサイクリン)と共に且つムチンを用いずに、細胞を終夜インキュベーションした。結果を、図1及び図2においてグラフにより示し、以下の表2及び表3として示す。図表から明らかなように、G断片によるバイオフィルムの終夜の前処理は、アミカシン又はオキシテトラサイクリンに対する6時間及び24時間のMBEC値の減少をもたらす。アミカシン及びオキシテトラサイクリンに対する6時間のMBEC値は、1%のG断片により2分の1となり、2%及び6%のG断片により4分の1となった。オキシテトラサイクリンに対する24時間のMBEC値は、全濃度のG断片により2分の1となった。アミカシンに対する24時間のMBEC値は減少したが、この減少を定量化することはできなかった。このことは、G断片による終夜の前処理が、バイオフィルム中のシュードモナス・エルギノーサのこれらの抗生物質に対する感受性を増大させることを示している。] 図1 図2
[0163] ]
[0164] ]
[0165] 実施例3−G断片の存在下で作製したシュードモナス・エルギノーサのバイオフィルムに関するMBEC値の測定
上述に従いMBECアッセイを行った。バイオフィルムを、ムチンと、0、1%、2%又は6%のG断片との存在下、終夜プレート中で作製した。洗浄後、バイオフィルムをオキシテトラサイクリン(ムチンは含まない)に終夜曝した。結果を、図3においてグラフにより示し、以下の表4及び表5として示す。図表から明らかなように、試験したG断片の全ての濃度で、G断片の存在下で作製したバイオフィルムは、24時間のMBEC値が2分の1となった。6時間のMBEC値は、2%及び6%のG断片を使用したとき、2分の1となった。1%のG断片は、減少をもたらすことができなかった。これらのデータは、G断片の存在下で作製したバイオフィルム中のシュードモナス・エルギノーサが、G断片の非存在下で作製したバイオフィルム中のシュードモナス・エルギノーサよりも、オキシテトラサイクリンに対する感受性がより高いことを示している。] 図3
[0166] ]
[0167] ]
[0168] 実施例4−6時間作製し、G断片により前処理したシュードモナス・エルギノーサのバイオフィルムに関するMBEC値の測定
ムチンが終始存在する条件で、上述に従いMBECアッセイを行った。バイオフィルムを、6時間のインキュベーションの間ムチンの存在下で作製し、洗浄し、終夜G断片及びムチンと共にインキュベーションした。PBSでの洗浄後、培養物を、ムチンを用いず、抗生物質(アミカシン、トブラマイシン、オキシテトラサイクリン、又はアミカシン及びオキシテトラサイクリンの組合せ)に曝した。結果を、図4においてグラフにより示し、以下の表6及び表7として示す。図表から明らかなように、6%のG断片による6時間のバイオフィルムの前処理は、試験した全ての抗生物質に関する6時間のMBEC値を少なくとも4分の1に減少させた、すなわちこれらのバイオフィルム中のシュードモナス・エルギノーサのこれらの抗生物質に対する感受性は少なくとも4倍となった。実際に、6%のG断片は、オキシテトラサイクリンに関する6時間のMBEC値を、対照値の8分の1まで減少させた。アミカシン及びトブラマイシンに関する24時間のMBEC値は、2分の1となった。オキシテトラサイクリン及びアミカシン/オキシテトラサイクリン混合物に関する24時間のMBEC値は、MBEC値の変化を示さなかった。]
[0169] ]
[0170] ]
[0171] 実施例5−ムチンを用いず6時間作製し、ムチンを用いずG断片で前処理したシュードモナス・エルギノーサのバイオフィルムに関するMBEC値の測定
トブラマイシン及びアミカシンを使用して、しかしムチンの添加は行わずに、実施例4のプロトコルを繰り返した。結果を図5に示す。図から明らかなように、アミカシンに関する24時間のMBEC値を除けば全てにおいて、ムチンの非存在下でG断片は依然としてMBEC値を2分の1にすることができた。このことは、上記実施例で観察された効果においてムチンが重要な役割を果たしていないことを示す。] 図5
[0172] 実施例6−6時間作製し、異なるアルギネートオリゴマーで前処理したシュードモナス・エルギノーサのバイオフィルムに関するMBEC値の測定
実施例4で説明したMBECアッセイを、代わりのアルギネートオリゴマー、Gブロック(#0802)(6400MW、CF−5/20 G断片(2600MW)との比較で)を用いて、且つトブラマイシン及びアミカシンを使用して、繰り返した。アミカシンに関する24時間でのMBEC値は、6%のGブロック(#0802)でのバイオフィルムの前処理により、4分の1になる。同様の処理が、トブラマイシンに関する24時間のMBEC値を2分の1とした。これらのデータは、別のアルギネートオリゴマーが、バイオフィルム中のシュードモナス・エルギノーサPA01のトブラマイシン及びアミカシンに対する感受性の増大をもたらし得ることを示す。]
[0173] 実施例7−G断片で前処理した、他の細菌を含有する6時間のバイオフィルムに関するMBEC値の測定
黄色ブドウ球菌のバイオフィルムに及ぼすG断片の効果を、実施例4で説明したMBECアッセイとオキシテトラサイクリンとを使用して調査した。図7から明らかなように、黄色ブドウ球菌ATCC6538を含有するバイオフィルムを6%のG断片で前処理することにより、オキシテトラサイクリンに関する6時間及び24時間でのMBEC値は、2分の1となった。図8から明らかなようにMRSA創傷分離株「1103」を含有するバイオフィルムを6%のG断片で前処理することにより、トブラマイシンに関する24時間でのMBEC値は、2分の1となった。これらのデータは、バイオフィルム中に一般に見出される他の細菌が、G断片でこれらのバイオフィルムを前処理することにより、オキシテトラサイクリン及びトブラマイシンに対する感受性がより高いものとなり得ることを示している。] 図7 図8
[0174] 実施例8−バイオフィルム中の酵母付着に及ぼすG断片の効果
バイオフィルム中のカンジダ・アルビカンス及びカンジダ・ドゥブリニエンシスの付着に及ぼすG断片の効果を、上述の付着アッセイを使用して調査した。ムチン単独の対照と比較して、2%のG断片とムチンとの存在下でこれらの酵母を含有するバイオフィルムが形成されたとき、両方のカンジダ種の付着の減少が、観察された(図9)。これらのデータは、G断片がバイオフィルムの発達の際の酵母細胞の付着に影響を及ぼし得ることを示す。] 図9
[0175] 実施例9−シュードモナスのバイオフィルム構造、及びG断片の効果の顕微鏡分析
シュードモナスのバイオフィルムの全体的な構造を、走査型電子顕微鏡法(SEM)を使用して調査した。図10は、バイオフィルム構造に及ぼす2%のG断片の効果を示す。細胞表面を覆う細胞外多糖(EPS)が、2%のG断片により破壊されたように見える。] 図10
[0176] 実施例10−シュードモナスのバイオフィルム構造、及びG断片の効果の顕微鏡分析
シュードモナスのバイオフィルムのマトリクスの構造に及ぼすG断片の効果を、蛍光色素BODIPY(登録商標)630/650−X SEで標識したかく乱していないバイオフィルムの共焦点顕微鏡検査を使用して調査した。この色素は、シュードモナスのバイオフィルム中のマトリクス成分(EPS)を選択的に染色する。バイオフィルムマトリクスのわずかな断片化が「ムチン単独」の対照と比較して、G断片の濃度の増大と共に明らかとなった。]
[0177] 実施例11−アルギネートオリゴマーを含む局所組成物
アルギネートオリゴマーを含む局所組成物(モイスチャライジング・スキンケア・ボディローション)の例を、以下の成分を用いて調製する。
油相:
鉱油3%
シクロメチコン4%
ミリスチン酸イソプロピル3%
ステアリン酸1.8%
セチルアルコール1.0%
ステアリン酸グリセリル1.5%
水相:
カルボマー984 0.10%
グリセリン3%
トリエタノールアミン0.90%
アルギネートオリゴマー 0.1%
水 81.60%]
実施例

[0178] 実施例12−アルギネートオリゴマーを含むデブリードマン組成物
アルギネートオリゴマーを含む液体デブリードマン組成物の例を、以下の成分を用いて調製する。
ヒマシ油77.8%
ペルーバルサム精製グレード10%
コラゲナーゼ0.2%
ZnCl 0.5%
水 5%
ポリオキシエチレン(10)オレイルエーテル4%
コロイド状シリカ2%
アルギネートオリゴマー 0.5%]
权利要求:

請求項1
バイオフィルムと闘う方法であって、該バイオフィルムとアルギネートオリゴマー(alginate oligomer)とを接触させることを含む、方法。
請求項2
前記バイオフィルムが有生物又は無生物の表面上のものである、請求項1に記載の方法。
請求項3
前記バイオフィルムが、食品若しくは飲料の加工処理、調製、貯蔵若しくは充填用の機械若しくは設備の表面、空調装置の表面、工業用機械の表面、貯蔵タンクの表面、医療用若しくは外科用設備の表面、水上用/海洋用設備の表面、又は建築物及び他の構造の表面から選択される表面上のものである、請求項1又は2に記載の方法。
請求項4
前記表面が、食品の加工処理、貯蔵、充填若しくは調製用の設備若しくは表面、タンク、コンベヤ、床、ドレイン、クーラー、フリーザ、設備表面、壁、バルブ、ベルト、パイプ、空調管、冷却装置、食品若しくは飲料の充填ライン、熱交換器、ボートの船体、歯科用水道、石油掘削管、コンタクトレンズ、コンタクトレンズ貯蔵ケース、カテーテル、人工デバイス、又は植込式医療デバイスから選択される、請求項3に記載の方法。
請求項5
被験体におけるバイオフィルム感染の治療又は予防における使用のためのアルギネートオリゴマー。
請求項6
被験体におけるバイオフィルム感染の治療又は予防における使用のための薬物の製造におけるアルギネートオリゴマーの使用。
請求項7
前記アルギネートオリゴマーが、35000ダルトン未満、好ましくは30000ダルトン未満、25000ダルトン未満又は20000ダルトン未満の平均分子量を有する、請求項1又は6のいずれか一項に記載の方法、アルギネートオリゴマー、又はアルギネートオリゴマーの使用。
請求項8
前記アルギネートオリゴマーが2〜100、好ましくは2〜75、2〜50、2〜35又は2〜30の数平均重合度を有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法、アルギネートオリゴマー、又はアルギネートオリゴマーの使用。
請求項9
前記アルギネートオリゴマーが最大100個のモノマー残基を有し、好ましくは2−mer〜35−mer、2−mer〜30−mer、3−mer〜35−mer、3−mer〜28−mer、4−mer〜25−mer、6−mer〜22−mer、8−mer〜20−mer又は10−mer〜15−merである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法、アルギネートオリゴマー、又はアルギネートオリゴマーの使用。
請求項10
前記アルギネートオリゴマーが、少なくとも30%のG残基、又は少なくとも70%のG残基、好ましくは30%〜70%のG残基、又は70%〜100%のG残基を有する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法、アルギネートオリゴマー、又はアルギネートオリゴマーの使用。
請求項11
前記バイオフィルムが、身体の内部若しくは外部の表面内の、又は身体の内部若しくは外部の表面上のものである、請求項5〜10のいずれか一項に記載のアルギネートオリゴマー、又はアルギネートオリゴマーの使用。
請求項12
前記身体の内部又は外部の表面が、口腔、生殖器官、尿路、気道、胃腸管、腹膜、中耳、前立腺、血管内膜、結膜、角膜組織、肺組織、心臓弁、皮膚、頭皮、爪、又は創傷内側における表面から選択される、請求項11に記載のアルギネートオリゴマー、又はアルギネートオリゴマーの使用。
請求項13
前記被験体が、予め確立した感染を有する被験体、免疫障害を有する被験体、集中治療又は救急治療を受けている被験体、外傷を患っている被験体、火傷を有する被験体、急性創傷及び/又は慢性創傷を有する被験体、新生児期の被験体、高齢の被験体、癌を有する被験体、自己免疫性病状を患っている被験体、上皮若しくは内皮の分泌及び/又は分泌物排出が低減した若しくは阻害された被験体、又は医療デバイスを装着した被験体から選択される被験体である、請求項5〜12のいずれか一項に記載のアルギネートオリゴマー、又はアルギネートオリゴマーの使用。
請求項14
前記被験体が、HIV、敗血症、敗血症ショック、AIDS、免疫系の癌、関節リウマチ、I型糖尿病、クローン病、COPD、気管支炎、嚢胞性線維症、気腫、肺癌、喘息、肺炎及び副鼻腔炎から選択される病状を有する被験体、化学療法及び/又は放射線療法の準備をしている、該療法を受けている、若しくは該療法から回復している被験体、臓器移植被験体、健康管理機関に居住している被験体、又は喫煙家から選択される、請求項13に記載のアルギネートオリゴマー、又はアルギネートオリゴマーの使用。
請求項15
前記アルギネートオリゴマーが、創傷及び/又は火傷における、又は留置医療デバイスにおけるバイオフィルム感染を治療及び/又は予防するために使用される、請求項5〜13のいずれか一項に記載のアルギネートオリゴマー、又はアルギネートオリゴマーの使用。
請求項16
前記バイオフィルム感染が、シュードモナス感染、例えばシュードモナス・エルギノーサ感染である、請求項5〜15のいずれか一項に記載のアルギネートオリゴマー、又はアルギネートオリゴマーの使用。
請求項17
前記アルギネートオリゴマーが、歯垢、歯肉炎、歯周炎、固有弁心内膜炎、急性中耳炎、慢性細菌性前立腺炎、肺炎、喘息、又は植込式及び/又は人工の医療デバイス若しくは代替組織と関連するデバイス関連感染の治療及び/又は予防において使用される、請求項5〜16のいずれか一項に記載のアルギネートオリゴマー、又はアルギネートオリゴマーの使用。
請求項18
前記アルギネートオリゴマーが、抗菌剤との組合せで使用される、請求項1〜17のいずれか一項に記載の方法、アルギネートオリゴマー、又はアルギネートオリゴマーの使用。
請求項19
前記抗菌剤が、抗生物質若しくは抗真菌剤若しくは殺菌剤、消毒剤、滅菌剤又は洗浄剤である、請求項18に記載の方法、アルギネートオリゴマー、又はアルギネートオリゴマーの使用。
請求項20
前記アルギネートオリゴマーが、プロテアーゼ、ヌクレアーゼ、リパーゼ、多糖類を分解する能力を有する酵素、ゲルゾリン、チオール還元剤、アセチルシステイン、塩化ナトリウム、非荷電低分子量多糖、又はアニオン性ポリアミノ酸、及び一酸化窒素前駆体又は合成促進剤から選択されることが好ましい、少なくとも1つの他のバイオフィルム破壊剤及び/又は粘膜粘度低減剤との組合せで使用される、請求項1〜19のいずれか一項に記載の方法、アルギネートオリゴマー、又はアルギネートオリゴマーの使用。
請求項21
前記アルギネートオリゴマーが、アルギネートリアーゼ及び/又はDNase酵素との組合せで使用される、請求項20に記載の方法、アルギネートオリゴマー、又はアルギネートオリゴマーの使用。
請求項22
前記アルギネートオリゴマーが、さらなる治療用活性剤、好ましくは免疫賦活剤、成長因子又は抗炎症剤との組合せで使用される、請求項1〜21のいずれか一項に記載の方法、アルギネートオリゴマー、又はアルギネートオリゴマーの使用。
請求項23
バイオフィルムと闘う際における、又は被験体におけるバイオフィルム感染を治療若しくは予防する際における、別々の、同時の又は順番の使用のための、組合せの調製物として、請求項1、5又は7〜10のいずれか一項で規定されるアルギネートオリゴマーと、第2の活性剤とを含有する製品。
請求項24
前記活性剤が、請求項18〜22のいずれか一項で規定される、請求項23に記載の製品。
請求項25
高張生理食塩水溶液、吸入用溶液、吸入用粉末、鼻腔用スプレー、デブリードマン組成物、局所組成物、歯磨き粉又は洗口剤の形態での、請求項23又は24に記載の製品。
請求項26
請求項1、5若しくは7〜10のいずれか一項で規定されるアルギネートオリゴマーを含む、又は請求項1、5若しくは7〜10のいずれか一項で規定されるアルギネートオリゴマーで前処理した、請求項2〜4のいずれか一項で規定される無生物表面を含む製品。
請求項27
請求項1、5又は7〜10のいずれか一項で規定されるアルギネートオリゴマーを含有するデブリードマン組成物。
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